昨年の出生数は215人。10年で半減【気仙沼市】

2022年の気仙沼市の人口動態がまとまりました。

出生215人、死亡1058人、転入1301人、転出1683人

1年間のトータルで1225人減少し、昨年末の人口は5万8926人でした。

【年間死者数は出生数の5倍】

まさしく超少子高齢化です。昨年に続いて出生数が200人余りと低迷した一方で、死亡数は1000人超えています。復興期の出入りが落ち着いたことで、転出者数が転入者数を上回る「転出超過」も落ち着きましたが、人口減の勢いは止まりません。

この18年間で市全体では旧本吉町と旧唐桑町以上の人口が減ってしまいました。人口の減少率を旧市町別で見ると、本吉と唐桑で格差があります。市町合併前の2004年に比べると、本吉は24.4%の減少でしたが、唐桑は34.7%減でした。

出生数の推移を1965年から2022年までグラフにすると、その激減ぶりが分かります。「若者の流出」と「出生率の低下」によって、年間出生数は10年ほどで半分になりました。

※出生数と現在の年齢別住民数を比較すると、定着率が5割程度であることが分かります

【少子化対策だけでは解決しない】

人口減少については記者時代からずっと問題提起してきましたが、行政が真剣に向き合うようになったのは最近です。気仙沼市は好調なふるさと納税を財源に、給食費無償化、第二子以降の保育料無料化、待機児童ゼロに取り組むことを記者発表しています。

思い切った少子化対策はもちろん必要ですが、若者の流出が続く限り、出生数が増加に転じることは不可能です。そこで、移住定住、若者の活躍の場づくり、小・中・高校生のふるさと学習にも力を入れています。住みたい田舎ランキングで東北エリア2位という結果になって現れています。

女性が活躍できる環境づくり、出会いの創出、新婚生活の応援、そして雇用創出、企業誘致など、さまざまな対策に取り組む中、個人的に感じているのは高齢者が活躍できる場の不足です。仕事をリタイアした人たちが、社会貢献を兼ねた社会参加する機会と仕組みがあれば、気仙沼はもっと活気づくでしょう。

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