手紙をくれた方へ。15億円の旧病院解体工事契約を承認しました

気仙沼市議会臨時会の続報です。

初めての議会では、正副議長などの議会構成が決まった後に、さっそく議案審議が行われました。

注目議案は、旧市立病院の解体工事契約です。

新しい市役所を建設するため、田谷に残されたままの旧市立病院を解体するための工事契約で、5つの共同企業体による入札の結果、西松建設・丸本建設特定建設工事共同企業体が15億2350万円(税込み)で落札しました。

税抜きの落札額は13億8500万円、予定価格は15億2410万円、最低制限価格は13億7851万9000円でした。入札に参加した5企業体のうち3企業体はこの最低制限価格を下回ったために失格となりました。

市の入札で、最低制限価格ギリギリの攻防は最近目立っています。市の説明によると、業者側の入札額の積算精度が上がっていることが要因のようです。入札後に、市の積算資料を情報公開によって明らかにできるため、復旧・復興事業でたくさんの工事入札が行われた結果、予定価格や最低制限価格を予想しやすくなっているのです。

【入札の問題を指摘する手紙が各議員に届く】

議会の数日前、各議員に旧病院解体工事入札の問題を指摘する手紙が届きました。

詳細は控えさせていただきますが、市のホームページで公開している入札結果に予定価格と最低制限価格が記載されていないこと、解体工事の設計を請け負った会社からはもっと安い予定価格での報告書が提出されていることを問題視し、入札のやり直しを求める内容でした。

いろいろ確認した結果、指摘されたような問題はないと判断して、解体工事の契約を市議会として承認しました。

差出人が不明でしたので、返事を出せないため、承認した理由をここで説明します。

問題ないと判断した理由は下記の通りです。

・設計会社が見積もった工事費をもとに、市で内容を検証したうえで発注している。検証後の予定価格は極秘事項で、設計会社も知ることはできないこと

・最低制限価格の設定基準は市のホームページで公開しており、入札前に公表された設計図書をもとに各業者が予定価格や最低制限価格を予想して入札に挑むため、公正な競争となっていること

・入札後でも予定価格と最低制限価格を公表しないのは、工事契約の議決前だったから。議会で議決された場合、再入札を行うことになるが、その前に公表すると再入札に支障がでることがその理由。この件に限らず、議決後に公表するルールとなっている

・最低制限価格ギリギリでの落札は、業者側の積算精度が上がっているためで、確認できる範囲では情報漏洩は考えられない

議会では、この手紙を根拠に工事契約に反対する議員もいましたが、採決の結果、承認されました。

【解体工事は9月ごろから】

これから現場の詳しい調査、影響家屋の調査に2カ月ほどかかり、地元への工事説明も必要なため、解体工事が始まるのは9月ごろの見込みです。工事期限は令和6年1月末です。

新庁舎の設計会社(公募型プロポーザルの結果は市ホームページで公開)も久米設計・国際航業共同企業体に決定しているので、今後は具体的な設計が解体工事と並行して進められます。市役所内に職員による検討チームをつくってある程度に詰めてから、設計の市民説明会を開催したいそうです。

令和9年度の供用開始へ向けたスケジュールは下記の通りです。

【新庁舎の総事業費への影響は】

心配なのは新庁舎の総事業費が膨らんでいくことです。

基本設計の段階では、解体工事費は12.6億円でした。ところが、調査によってアスベストへの対応に3億円ほどかかることが分かり、昨年11月の議会への報告では16.7億円になりそうな見通しが示され、圧縮した結果でも15.2億円の落札額となりました。

新庁舎にかかる総事業費は基本計画段階で83.8億円。土壌汚染対策などによって造成工事費も想定していた5.9億円から変更される可能性が高くなっており、新庁舎の建設費だけでなく、現庁舎の解体費用捻出まで影響するかもしれないのです。

 

 

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