高校統合の危機迫る。新入生は15年で半減【本吉地区】

最近注目している会議があります。宮城県の第3期県立高校将来構想(平成31年度から40年度)を議論する県立高等学校将来構想審議会です。その1回目の会議の資料が公表されました。

驚くべきは本吉地区(気仙沼市と南三陸町)の中学校卒業者の将来予測です。平成28年度は729人ですが、平成43年度には341人になります。

【突出した減少率。県平均の5倍】

各歳の子どもの数から推計しているデータですので、この数字に驚きはありませんが、他地区のデータと比較すると深刻さが際立っています。15年後の減少率は県平均が11%、大崎地区が25.2%、栗原地区35.3%、登米地区30.9%、石巻地区29.1%という中で、本吉地区は53.2%と突出しているのです。

 

 

 

 

 

 

この審議会は来年10月までに答申案をまとめます。その中で県立高校の今後の在り方を示しますが、生徒数減少に対応した学校配置の在り方、定時制や通信制教育の在り方なども盛り込むことになります。

本吉地区では本年度で気仙沼西高校が閉校し、来年度の県立高校の全日制定員は4校で600人になります。341人に合わせると、2校で十分ということになります。第2期県立高校将来構想でもっと踏み込んだ再編計画が示されると覚悟していましたが、さすがに今回は無視できない状況にあります。

【具体的な統廃合は地域に検討組織か】

県立高校の統廃合について、県は地域代表などで検討会議を設置した大河原方式を取り入れる方針を以前から示唆しています(詳細は今年3月のブログ)。一方的な数合わせではなく、高校の在り方について地域の希望を反映させる手法です。

なお、審議会には気仙沼ニッテイング社長の御手洗瑞子さんも委員に入っています。議事録を見ると、気仙沼の高校生の実態をよく把握されて発言してくれています。

審議会のスケジュールと県立高校の現状と課題の資料もアップしました。就職した高校生4778人のうち漁業は27人(0.6%)というデータにもびっくりです。

【西高の跡地活用は「県が考えている」】

最後に、気仙沼西高校の跡地活用について、17日の松岩地区市政懇談会で菅原茂市長が「全部は使わないが、県としての利用を考えている」「市としてはフェンシング場(武道館)の利用をお願いしている」と説明しています。


 


 


 

 

 

 

 

 

 

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