気仙沼市議会2月定例会の報告第4弾は、教育に関する議案や予算についてです。
新年度予算では奨学金返還支援が計上されました。
簡単に紹介すると、企業が従業員の奨学金返還を支援すると、市がその半分を補助する制度です。ものづくり系の企業は宮城県からの支援もあるので、例えば年間20万円を返還する場合、もと企業が半分の10万円を支援すると、市から従業員に5万円、県から企業に5万円支給され、企業の実質負担は5万円、従業員の実質負担も5万円になるという仕組みですので、ぜひ利用してほしいです。
教育関連のポイントは下記の通りです。
※2月定例会の全ポイントをまとめたレポートはこちら⇒2026.2定例会ポイント
■中学校再編の条例改正案の提案見送り
・中学校9校を令和9-10年度で4校に再編するため、学校設置条例の改正案が提出される予定だったが、通学方法や部活動、再編前交流などの具体的な検討を進め、不安を解消できるようにして提案するために見送られた
・4月の市議・市長選の後、できるだけ早い時期に提案する方針
・再編計画や再編時期の変更はない
・新年度予算に再編準備に関する経費が計上されたため、条例改正を議決する前であることを理由に2議員が予算案のそのものに反対した
・第三区(面瀬・階上・松岩)は仮設校舎の規模縮小を検討している
・松岩小、階上小、気仙沼中、松岩中のトイレ改修(洋式化)に向けた設計を行う
■気仙沼中学校の体育館を改築。13億円で10年度完成へ
・気仙沼中学校の体育館(昭和34年建築)が老朽化しているため、西校舎を解体して新築するための設計と地質調査の費用6332万円を予算化した
・令和9年度に着工し、令和10年度内の完成を目指す。調査・解体を含めた総事業費は13億円の見込み
・再編計画では令和10年4月に新月中と再編して新校になるが、その先の再編先として決定したわけではない。菅原市長は「条南中は統合後も体育館が使われており、(跡地)活用を検討するときに体育館も必要という声がある。無駄になることはない。隣には小学校もある」と答弁した
■リアス・アーク美術館を気仙沼市に
・気仙沼・本吉地域広域行政事務組合からの移管に伴い、気仙沼市リアス・アーク美術館条例を制定した
・設置目的は「市民の文化意識の向上に寄与するため、文化創造活動拠点として設置」
・博物館法に基づく美術館協議会を設置する。メンバーは県立美術館や大学の有識者など
・美術館開設時に交付された県の補助金1億円を新たな基金に積み立てる。基金運用益は企画事業に充てる。うまくいけば年間200万円の運用益が期待できる
・寄附金を積み立てる収蔵品購入基金は、広域組合から引き継いだ300万円を積み立てる
・一帯は牧沢公園(16.2㌶)として指定したが放置されてきた。美術館周辺を含めて価値の向上に取り組む⇒サステナプランで周辺を自然公園化する案があり、担当者と打合せを始めている
・総務教育常任委員会では「リアス・アーク美術館を中心とした文教地区全体の将来像について」をテーマに議員討議を実施。自然を生かした文教地区として、各部局と連携して一帯のビジョンを持ち、市民に親しまれる空間づくりを進めるように当局へ伝えた
■パークゴルフ場の指定管理は小野良組に
・階上の市パークゴルフ場は汐風クラブが指定管理の更新を受けなかったため、令和8年度から市内の建設会社である(株)小野良組が新たな指定管理者となる。公募には1社だけの応募だった
・このパークゴルフ場は、災害廃棄物処理業務に加わった小野良組が創立100年を記念して整備して寄附した
・スタッフは運営部門5人、コース管理部門3人の計8人体制となる
・令和8年度の収入は、指定管理料2194万円と利用料金1776万円などを想定。支出合計は4040万円(現在は芝刈りを小野良組に委託しているが直営になる)
・令和8年度は利用料金制(料金は指定管理者の収入)でスタートするが、年度ごとの協定で使用料金制(料金は市の収入)か選択できる。近隣のパークゴルフ場は利用料金制が多い
・食堂は運営しないが、カップ麺や弁当の販売は可能性がある
・年間パスポート(120人の購入想定)は5万8000円を維持する。市の条例で6万3000円(700円×90回相当)と規定するが、発売準備期間を除くという考え方で値上げを避ける
・令和6年度から料金を1日700円(元は600円)に値上げした結果、年間パスポートの利用者が増えた。地区ごとに生まれた愛好会の定期利用が多く、新規が鈍化している
・年間パスポートの利用期間は4/1-3/31。利用回数の上限設定、回数券化は利用者が減る心配があって導入しなかった
・汐風クラブには指定管理料の引き上げと使用料金制の選択肢についても示して交渉した。令和7年度補正予算で赤字分700万円を追加して指定管理料は2037万円となった
・小野良組は現スタッフに継続雇用を声がけしている。支配人はスーパーアドバイザーとして残って業務を円滑に引き継ぐ
■奨学金返還を支援
・市内の事業所で働く35歳以下の市民を対象に、奨学金返還を支援することで、負担軽減と移住定住をはかる
・前年度中の奨学金返還額のうち、企業が負担した額(最低5万円以上)の1/2以内(上限10万円)を補助する。期間は最長5年間
・県の支援制度は企業が対象で、市は従業員に対して補助金を交付する
| 【事例】従業員の奨学金年間返還額 20万円 | |||
| 企業が支援10万円 | 従業員が返還10万円 | ||
| 県補助5万円 | 企業負担5万円 | 市補助5万円 | 従業員負担5万円 |
■まちづくりセンター化は令和9年度を目標に
・まちづくりセンター化は指定管理にこだわらず進める。公民館にまちづくり業務を加える形で、直営のままでも移行できるように具体内容を検討中。令和9年4月を目標にできるだけ同時に進めたい。将来的には全センターの指定管理を目指す




