気仙沼市から土地区画整理事業を任されているUR都市機構が19日、市議会東日本大震災調査特別委員会に参考人として出席しました。そこで、南気仙沼地区の一部で完成時期が1年6カ月遅れることを説明しました。
南気仙沼地区は4ブロックに分け、盛り土工事などを進めています。このうち一番最初に着手したブロックは、26年度に完成に完成予定でした。しかし、幸町の災害公営住宅建設用地は予定通り完成したものの、低地の商業エリアは28年9月まで完成が遅れることになったのです。
※下の図はブロック別のスケジュールです。2枚目の図の着色部分の完成が遅れることになりました。
■理由は地下埋設物の移設
地権者には昨年12月に説明して理解を得ているそうです。遅延の理由は、地下埋設物(通信ケーブル)の移設に時間を要したためです。
その他のエリアでも、建物の解体が必要な地権者の移転先が見つからなかったり、インフラ整備の調整があったりするため、工程を見直し、今後の完成時期を変更する予定であることが説明されました。「夏をめどに説明する」とのことです。
■盛り土の進捗率は16%
なお、南気仙沼地区の事業進捗は、405組のうち388組の換地が合意し、75戸のうち29戸の補償契約が終わりました。基礎撤去は88%、地盤改良は25%、盛り土は16%まで進みました。
■鹿折は37%
鹿折地区は換地が454組のうち434組が合意し、補償契約は48戸のうち23戸で契約しました。基礎撤去は68%、地盤改良は37%、盛り土は37%まで進みました。
このほか、UR都市機構との質疑では、戸建てを予定している宅地は2カ所で地盤強度をチェックすること、南気仙沼にあったJR気仙沼線のアンダーパスを解消して平面交差にすることなどが確認できました。地権者の約3割が土地の譲渡・賃貸を希望し、スーパー、ドラッグストア、コンビニ、水産加工、運送、リース会社、郵便局、ガソリンスタンドなどから利用の希望があることも分かりました。
公営住宅は資材確保済み
UR都市機構が担当する集合住宅タイプの災害公営住宅は、工場で製作したコンクリート製品を組み立てる工法が採用されますが、資材も作業員もほぼ確保できているそうです。最後に残った気仙沼駅前の後工区は4月下旬に入札公告を予定しています。
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