気仙沼市でも4/5に新型コロナウイルスの感染者が初めて確認され、市内外への外出自粛が続いています。今できることとして、最新情報をできる限りまとめました。過度にストレスを抱えず、いまは感染拡大防止にご協力お願いします。
【宮城県の感染対策は次の段階へ】
宮城県は感染者が増加し、指定医療機関による感染病床ですべての感染者を受け入れられなくなったため、フェーズ2という「移行期」の段階に入ります。今後は検査で陽性となっても、無症状・軽症の方は自宅や宿泊施設で療養してもらうことになります。
気仙沼市でも市立病院だけでは対応できなくなるため、地域の医療機関などと連携した外来センターなどの設置が検討されています。
外出自粛は1カ月程度が効果的といわれており、5/10まではイベントや会議の自粛、公共施設の利用中止は続きますが、4/20まで休校している小・中学校は今週中に再開の最終判断を行います。
【気仙沼市は新たな緊急経済対策を検討中】
気仙沼市は、外出自粛等によってダメージを受けている事業所への独自支援も検討しており、今後、補正予算で対応することになります。クルーカードを活用したキャンペーンに続いて、今のところ、飲食店のテイクアウトへの支援を検討しているそうです。
独自支援策については、他地域の事例を調査してみました。手作りマスクの確保、帰省者のための格安宿泊プランの用意など感染拡大対策をはじめ、外出自粛中の対応、飲食店のテイクアウトに対する半額補助、休業している職種の方を人手不足の農業に従事してもらうなどの取り組みがあります。金融支援も多くの自治体が始めています。佐賀県武雄市では、市民に地元の温泉宿を利用してもらうキャンペーンを計画しています。
議員として各所をまわって対策を調査したいところですが、外出自粛の中で最低限の活動にとどめなければならないため、メール(imakawa@m.speedia.jp)や電話(090-188-0108)での相談、質問、ご意見を歓迎します。
※下記に現在の情報の詳細、経過、各自治体の取り組みなどをまとめました。内容は4/10現在のものであり、感染状況や国県の施策によって変化しますのでご注意ください。印刷用PDFデータはこちら→コロナ対策まとめ2020.4.10
2020年4月10日現在
気仙沼市議 今川悟まとめ
新型コロナウイルス感染対策の情報
【基本情報・国県の対応】
■新型コロナウイルスについて
・感染経路の中心は飛沫感染及び接触感染
・人と人との距離をとることで感染リスクが大幅に下がるとされている
・集団感染の共通点を踏まえると、①密閉空間②密集場所③密接場面という三つの条件で感染拡大のリスクが高い
・WHOによると、潜伏期間は1~14日(一般的に約5日)
・国内では発症日から報告日までの平均期間は9日である
・濃厚接触者は14日間にわたって健康状態を観察
・濃厚接触者とは「発症者の同居者」「発症者と閉鎖空間で一緒にいた」「発症者の咳・くしゃみのしぶき、鼻水などの体液に直接触れた」の場合とされている
・罹患しても約8割が軽症で経過し、感染者の8割は人への感染はないと報告されている
・中国の報告では、感染症の入院期間の中央値は11日間
・季節性インフルエンザと比べて死亡リスクが高い
・現時点で有効性が確認された特異的な抗ウイルス薬やワクチンは存在しないが、治療薬は既存のものからいくつか候補が出ている
■国の対応
・国の対処方針は①感染拡大の速度抑制②重症者及び死亡者発生を最小限に食い止める③社会・経済機能への影響を最小限にとどめる④感染者発生が抑制された場合は対策を適切に元に戻す
・各種対策を実施する場合、自由と権利の制限は最小限にする
■宮城県の対応
・対応は「感染初期(フェーズ1)」「移行期(フェーズ2)」「蔓延期(フェーズ3)」に分ける。「感染初期」は軽症者を含めて入院勧告しているが、「移行期」は県調整本部による調整によって軽症者は自宅や宿泊施設による療養・隔離とし、「蔓延期」は重症者のトリアージを優先して一般医療機関による外来診療も行う
・宮城県は軽症・無症者用の感染者が療養するため、民間宿泊施設の個室(バス・トイレ付)を200室程度確保した。県の研修施設・宿泊施設の活用も検討している。宿泊施設までは県が手配する車両で搬送する。宿泊施設には看護師・保健師が日中は常駐し、県と仙台市の職員が24時間体制で運営に携わる。
・宮城県が緊急事態宣言の対象となった場合に使用制限、感染対策の徹底を要請する施設の一覧表はすでに用意してある。
【気仙沼市の対応】
■医療関係
・市立病院は4床の感染症病床を有しているが、患者の増加を見据え、院内に管理区域を設けて対応することで調整している
・市立病院でのPCR検査は検査機器がないためできない
・市立病院への発熱外来開設は建物構造や医師数から単独では当面困難である。県の対策本部が圏域の医療機関の役割分担にもとづく設置を検討している
・市立病院の人工呼吸器は成人用11台、小児用1台。新たに2台の調達を予定していたが、全国的な需要増による確保の目途は立っていない。ECMO(人工心肺装置)は所有していない
■経済対策
・今後の補正予算で新たな市独自支援策を提案して早期に実施する
・事業者向けの相談窓口は3/9~4/8で66件の相談があった。7割以上が資金融資に関する相談で、雇用調整助成金などの雇用に関する相談も増えている
・気仙沼クルーカードを活用し、加盟店での購入額によって最大2000ポイントをプレゼントする感謝キャンペーン(3/14~24)、加盟店で1週間当たり3000円以上の買い物で500ポイント、5000円以上のネットサイト注文で1000ポイントをプレゼントする地元応援キャンペーン(4/6~5/3)を実施している
・飲食店のテイクアウトの販売支援に関する事業などの支援について関係団体と調整中
■教育関係
・小中学校の再開は4/20を予定しているが、来週中(4/13~17)に感染状況を踏まえて判断する
・小学校が休校中の学校での預かり希望は、14校2339人のうち12校264人
■市役所機能
・全国から派遣されている応援職員は5/10まで帰省を自粛してもらう
・5/10まで採用される職員と着任する派遣職員は、緊急事態宣言対象地域在住の者であれば2週間の自宅待機後、体調を確認したうえで勤務開始とする
・利用停止中の施設の職員は、必要最小限の人員を残して他部署の応援にあたる
・市民課等の市民対応窓口にはビニールシートを張って飛沫感染を予防する
・転入届者からの感染リスクを軽減するため、市民課に専用窓口を設置した
・職員の感染予防対策、感染した場合のマニュアルを作成してある
・業務継続のため、市内で感染が拡大した段階では、各課職員を2班に分けて隔日または午前・午後の交代勤務とすることを考えている