大島大橋開通まであと6日。その受け入れ態勢は?

気仙沼市の大島と鹿折地区を結ぶ気仙沼大島大橋(愛称・鶴亀大橋)が、4月7日に開通します。その受け入れ態勢について紹介します。開通後の渋滞対策、トイレと駐車場、リフト復旧などの最新情報をお届けします。

宮城県による大島架橋事業については2017年12月の気仙沼復興レポート㊻「大島架橋とターミナル計画」で説明しました。その後、2018年1月には気仙沼大島振興推進会議が、開通後のデメリットは最低限に、メリットは最大限にかるために検討してきた対策の中間報告を市に提出しました。

架橋事業は震災後に加速しましたが、復旧・復興事業と重なってしまい、開通後を見据えた取り組みは十分とはいえません。島内はまだ工事中の箇所が多く、観光拠点となる(仮称)大島ウエルカムターミナルの完成も開通には間に合わなくなりました。

【亀山へはシャトルバスで送迎。土・日曜日などに協力金500円】

心配されているのは開通直後の混乱です。大量の車が流入することによる渋滞をはじめ、ターミナルの完成が遅れたことによるトイレや駐車場の不足が課題となっていました。

特に課題なのは、絶景を楽しめる亀山山頂へのアクセスでした。山頂への足となっていた亀山リフトは震災で失い、復旧の予定はありません。山頂への道路は狭くて車のすれ違いが困難で、駐車場もなかったため、市は山頂近くに新たな駐車場を整備しています。

この駐車場は60台分あります。山頂に少し距離があるため、繁忙期は駐車場と山頂を往復するシャトルバスを運行(午前9時~午後3時40分まで20分間隔)します。さらに浦の浜に隣接する田尻の漁港に300台分の臨時駐車場を用意し、亀山の駐車場へ無料往復バスで送迎します。

亀山駐車場と田尻臨時駐車場を利用した車には、誘導員配置やバス運行の経費に充てるために大島観光協力金(500円)をお願いします。誘導員の配置、駐車場管理の費用は約3200万円です。協力金は700円で計画しましたが、住民の意見を受けて500円に下げました。

誘導員の配置、シャトルバスと往復バスの運行は、開通直後、11月30日までの土日祝日です。詳しくは下記のカレンダーをご参照ください。大島の住民には各世帯1枚の通行証を配布し、協力金の対象外とします。大島の観光スポットは気仙沼大島観光協会のサイトをご覧ください。

 

このほか、小田の浜に70台、龍舞崎に30台の駐車場を新設します。トイレは仮設も含めて駐車場や観光地にあります。詳しくは下記の大島ガイドマップをご覧ください。

【ゴンドラの検討は継続中。課題は維持費用】

なお、亀山リフトの代替施設として検討されたゴンドラは、復興予算の充当が難しく、過疎債を活用した事業化を検討していますが、公設民営を前提としており、整備後の採算性が大きな課題となって足踏みしています。

大島と本土を結ぶフェリーは橋開通の日に廃止され、路線バスで市街地への足を確保します。

ターミナルの完成見通しは民間商業施設が6月以降、公共施設は年度内ですが、前倒し策を検討しています。この観光施設が完成するまでは、美しい砂浜、亀山からの絶景などを楽しんでほしいです。

橋開通時はアクセス道が一部未完成で、波板地区の現道から新しい県道にアクセスします。最終的には国道45号までつながります。三陸道のICも2020年度内には完成する予定で、大島へのアクセス性はさらに向上します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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