本日、気仙沼市議会で初めての一般質問を行いました。残念ながら、経験不足と才能不足によって十分な内容ではありませんでしたが、私なりには成果があったと思います。その顛末を報告いたします。
一般質問での狙いは、➀市として震災検証に取り組んでほしい➁市の防災の責任者である危機管理監を活用してほしい➂産業や住宅の再建だけでなく防災の観点も大切にしてほしい➃災害危険区域で再建した住宅にも支援してほしい-ということでした。
記者時代の経験をもとに、今回は最初の質問で市の姿勢を伺い、再質問で問題点を浮き彫りにしようという作戦を立てました。結果から言えば、その作戦が失敗したということになります。それは、再質問に当たっての論点が整理できなかったり、「もしかしたら」という想定を前提に質問したことが原因だと自己分析しています。
一方で、収穫もありました。私が提案したいくつかの事項の中で、市は多くの市民が震災で犠牲になった原因について検証に乗り出すことを約束してくれました。私にとっては、記者を辞めてでも何とかしたいことの一つだったため、市長の前向きな答弁はとてもうれしかったです。本当は行方不明者の捜索についても市の協力を求めていく予定だったのですが、時間不足で十分な議論はできませんでした。
成果はまだあります。民間事業者による津波避難施設の整備に対する支援についても前向きな答弁が得られました。市の政策を決定する「庁議」に、危機管理監を加える答弁があったほか、災害危険区域の設定に農地復旧による地盤高を反映させることについても感触がありました。
市がせっかく前向きな答弁をしてくれたのに、その部分をうまく再質問に反映させることができなかったこことは、反省点です。災害危険区域内で市長の認定を受けて再建した住宅に対する市の支援策も、いろいろと問題点を整理して挑んだのに、うまく引き出すことができませんでした。原因は、引き合いに出した内湾地区の災害危険区域、災害危険区域に建つであろう災害公営住宅への引っ越し補助について、津波シミュレーションが行われる前に踏み込んでしまったことです。本当は矛盾点を指摘していくはずでしたが、市の立場になって考えるという視点を忘れてしまい、独りよがりの質問になってしまったことを反省しています。行政に対する質疑の中で、「もしかしたら」という可能性を説いた時点で私の失敗でした。
結果的に、答弁から成果を得るという点では100点中80点でしたが、再質問は30点、問題提起の部分は40点だったので、トータルで50点というのが自己評価です。
本日の課題整理では、論点の整理、シンプルな質問、通告(質問の事前申請)への提言明記などが次回への反省点としました。実感としては、再質問でのパフォーマンスよりも、通告した質問でしっかり問題点や提言を伝えるということ、二の矢、三の矢を明確にした整理、問題提起か提言かの区分、難しい問題を取り扱うときの時間配分が大切だと思いました。
「勉強している時間はない。即戦力になる」と議員になったものの、知識ではなく、言葉で伝える力について私には勉強が必要なようです。たくさんの課題が分かりましたので、時間を惜しまずに研鑽したいと思います。久しぶりに、失敗しました・・・。この口惜しさをバネに、次はもっとがんばります。