気仙沼市議会6月定例会に一般質問を通告しました。今回は13人が質問を予定しており、私は23日午前11時ごろに登場する見込みです。
2月定例会は会派代表質問があって一般質問ができなかったため、質問したい項目はたくさんありすぎで絞り込みに苦労しましたが、いま急いで確認しなければならない質問を優先させました。子育て、産業振興は9月定例会へ持ち越しにしました。
質問は趣旨は下記の通りです。全般的に市役所内の情報共有や連携、県との調整が課題となっています。いずれも明確な回答は期待できませんが、問題意識を持ってもらうことが目的です。公の場で議論して記録に残すことで、あいまいな部分をクリアにする狙いもあります。
通告した質問に市の答弁を受け、再質問をするわけですが、その内容はまだ未定です。アドバイスがありましたらよろしくお願いします。
【模型やワークショップを用いた説明会について】
・昨年12月定例会の質問で、防潮堤の合意形成に向けた模型の活用、ワークショップ形式の話し合いに前向きな答弁がありました。その後、防潮堤に限らず、実際に模型やワークショップを導入したか、これから導入を予定している事例はありますか。
【津波再来時の対策について】
1.震災以降の約4年間で、宮城県沿岸が含まれる津波警報、津波注意報は11回発表されました。まだ防潮堤が整備されていない中、気仙沼市としてどのような津波対策に取り組み、今後、どのような取り組みを予定しているか伺います。
2.前述した11回の津波警報・津波注意報のうち、遠地を除いた9回について、発表から解除までの平均時間は約1時間半でした。遠地だと、26年4月2日のチリ北部沿岸地震に伴う津波注意報で解除まで15時間かかっています。このチリ北部地震の注意報は午前3時の発表だったため、気仙沼魚市場は予定していた近海マグロはえ縄船などの水揚げを翌日に延期し、イサダ漁は休漁になりましたが、もし盛漁期の水揚げ時間だったら混乱していたはずです。防潮堤が整備される前の警報・注意報中の水揚げや取引について、市は魚市場開設者としてどのような対応をとり、ルール作りなどで卸売業者の気仙沼漁協とどのように話し合っているのか伺います。
3.気仙沼魚市場には海抜5mの防潮堤を臨港道路側に整備し、出入口用の陸閘を12カ所に設置する計画案が県から示されています。県によると、津波注意報が発表されれば、陸閘は遠隔操作で閉鎖する予定です。閉鎖後も車両が出入りできる乗り越し道路は1つ計画されていますが、混乱は免れません。徒歩避難が原則とはいえ、魚市場を利用する人たちとの十分な話し合いが必要です。防潮堤計画を受けた津波避難の面での話し合い、陸閘の開閉ルールづくりなどについて、市としての対策を示して下さい。
4.震災時に車避難による渋滞が問題になった教訓を踏まえ、市は沿岸から高台へ通じる道路の整備を計画しています。近く開通予定の三陸道や大島架橋アクセス道にも津波避難の役割が期待されています。しかし、三陸道は震度5弱の地震が観測されると通行止めになり、逆に混乱する可能性があります。津波警報が発表されると、国は国道45号の過去の津波浸水域を通行止めにします。国道以外の幹線道路でも警察による規制が計画されていますが、その情報や規制箇所は市民には十分に伝わっていません。新しい道路網を見据えた車避難の混乱防止策が必要と思いますが、市の考えと今後の取り組みを示して下さい。
【災害公営住宅の管理計画公表について】
・災害公営住宅の管理計画公表について 1.市は26年度に災害公営住宅の管理計画と長寿命化計画の策定に取り組みました。しかし、その内容が公表されないまま、宮城県住宅供給公社に全戸の管理運営を委託することが決まりました。関連予算承認の際、議会に対して計画の早期提示を注文したつもりでしたが、その約束も果たされていません。計画に盛り込むとしていた入居者数の将来予測、需給バランス、財政負担のシミュレーション、管理方針について、計画の公表と市民への説明を求めますが、市としての考えを示して下さい。
【仮設住宅の集約と利活用について】
1.応急仮設住宅の集約化と解消に向けて、住まいの再建方法が未定の被災者への対応が重要になります。阪神淡路大震災では、月3万円を限度にアパートの家賃を助成した「民間賃貸住宅家賃負担軽減制度」が、そうした人たちの再建を後押ししました。気仙沼でも、集団移転や個別移転によるマイホームの再建、災害公営住宅入居以外の住まいの再建への支援が求められています。住まいの再建方法が未定の人たちの意向を十分に調査した上で、新たな支援策の追加を検討していく考えがあるかどうかについて伺います。
2.応急仮設住宅の空き室について、国と宮城県は一定の条件をもとに、被災者以外への貸し出しを認め、市もIターン就業した漁船乗組員などに貸し出しています。市内のアパートは満杯で待機者も多く、復興工事がピークの間は居住先探しに苦労することは間違いありません。そうした中、気仙沼に移住やUターンを希望してくれる若者が居住先確保に困っています。市は議会に対し、「個別のケースに応じて対応する」とは説明しているものの、実際はハードルが高いようです。地域活性化には人のにぎわいが欠かせません。市の政策として、仮設住宅の空き室貸し出しに柔軟に取り組む考え、そして貸し出しルールの公表の考えがないか伺います。
3.目的が終了したプレハブ仮設住宅について、宮城県は市町村や自治会、非営利法人などに無償譲渡してもいいという方針を示しています。市内でも今後、目的を終了する施設がようやく出てきます。産業振興、定住人口増加をはじめ、集会所や合宿所としての活用、または震災の教訓を伝える施設としての活用が考えられますが、市としての考え、検討方法などを示して下さい。
先生、おはようございます。
【仮設住宅の集約と利活用について】に関連した質問をさせてください。
被災地各地で仮設住宅も使用5年目になり、基礎部の腐食や大量のカビが問題(『気仙沼市の仮設154棟で基礎部腐食』河北新報2015年1月21日)になっていますが、それによる居住者の健康問題が不安視されています。昨日、石巻の仮設住民者のぜんそくが話題になりましたが、気仙沼ではこのような仮設住民者の健康問題への取り組みを教えていただけませんか。
気仙沼市でも仮設住宅とみなし仮設住宅で健康調査を毎年行っていますが、石巻市のようなカビによる健康問題は表面化していません。建物の調査では、基礎杭と床下でカビが確認されています。
健康調査は県と沿岸8市町が合同で実施しており、気仙沼市では体調、心の問題、不眠、不活発化ともに県平均を上回る悪い結果となっています。
問題となっているのは、アルコール中毒です。昼間から飲酒する人が2.2%(38人)おり、仮設住宅におけるトラブルの要因にもなっています。健康調査は回答率が30%なので、問題はより深刻だと捉えています。
対策は他市町と変わらず、巡回や運動指導などです。都市部に比べて、気仙沼はコミュニケーションのとりやすい地域ではありますが、避難所、仮設住宅、公営住宅と転居を繰り返すうちに、ご近所付き合いが億劫になる人も出ています。
先生、おはようございます。
先生の負担になるにもかかわらず、今回も丁寧に私の質問に答えていただきありがとうございました。