気仙沼市の2020年の出生数は248人(出生届出)でした。
1960年からの出生数をグラフにまとめましたが、団塊ジュニア世代で年間1800人超だったものの、その後は減少の一途をたどり、2018年に300人を切りました。
前年比で4.6%(12人)の減少です。15年ほどで半分、30年ほどで1/3になってしまいました。
この原因については、昨年1月のブログで書きました。簡単にいうと高校卒業とともに進学や就職で市外に出たまま帰ってこない人が多いので、子どもを産む親世代が少なくなっていることが理由です。若い人たちに帰ってきてもらうか、移住してもらわない限り解決しない問題なのです。
【このままだと30年後の出生数は80人程度に】
この子たちが親になって子どもを持つ30年後、現状のままだと年間出生数は80人ほどになってしまいます。
次世代の出生数の単純な見込みは、次の数式で求めることができます。
246人(2020年の出生数)×0.5(若者定着率)×1/2(男女比)×1.2(合計特殊出生率)=73.8人(30年後の出生数)
昨年は新型コロナの影響も心配されましたが、月別の出生数を見るとハッキリとした傾向は見られませんでした。本格的な影響は今年から出始めるものと考えられます。
急激な少子化は、教育をはじめ、産業や福祉にも影響します。例えば、高校教育だと、定員240人の気仙沼高校だけあれば十分になります。鼎が浦、気仙沼西、気仙沼女子はなくなりましたが、本吉響(定員120人)、気仙沼向洋(120人)、私立の東陵(3クラス)もあるのです。
【人口は年間1,156人の減】
2020年は248人が生まれた一方で、977人が亡くなりました。また、転入者1301人に対して転出者が1728人だったため、自然減と転出超過で人口減少に拍車がかかっています。転出入は新型コロナの感染拡大を受けて例年より控えめだったそうです。
結局、2020年12月末の人口は6万1445人。1年間で1156人、10年間で1万2923人も減少しました。
まちづくりの根幹をなす問題ですので、今後、出生率などのデータが揃いましたら、人口問題について詳しく分析して報告いたします。
ひとまず、中学校を南北2校化しておくべきでしょう。条南を気中に統合する予定のタイミングが好機かと。気中に統合するのではなく、気中・唐桑・新月ともども鹿折中校舎へ集約して北中学校に。小学校は自ずと4~5校程度になっていく(せざる得なくなっていく)と思われますが。