製造業の人手不足はいつまで続く?【国勢調査】

気仙沼市では水産加工業を中心に人手不足が深刻です。最新の国勢調査結果から原因を分析してみました。震災の影響で製造業離れが進んだ一方で、建設業の従事者が増えていることが数字でも裏付けられました。

今年2月末に公表された国勢調査の就業状態等基本集計では、市町村ごとに労働力の状態、産業別の就業状況などを家族や住居の状態とクロスして知ることができます。

【気仙沼市の労働力は1割減】

今回は気仙沼市の産業別の就業状況について、2010年と2015年の調査結果を比較し、下の表にまとめてみました。震災後の転出超過と団塊世代の退職期が重なったことで、労働力は1割も減ってしまいました。

【建設業で働く人は4割増】

目立つのは農林業と漁業、製造業の就業者が3割近く減っていることです。建設業が4割も増えたのは復興特需ですが、これから復興事業が落ち着いても、全体的な労働者数が減っているため、製造業などの人手不足は続くものと見られます。

運輸業、卸売・小売業の減少も著しく、医療・福祉は5年前より増加しているにも関わらず人手不足となっています。

復興は「震災前よりも元気に」という目標も掲げられましたが、人口減少が深刻な中、身の丈に合った復興、そして選択と集中を心掛けないと、いつまでたっても人手不足が復興の妨げになってしまいます。

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