実質20万円で市議選を戦う方法

気仙沼市議会議員選挙まであと半年になり、早くも選挙に出ようか出まいか悩んでいる人から相談を受けるようになりました。誰かが親切に教えてくれるわけではないので、思い起こせば3年半前の私も選挙の準備には苦労しました。そこで、優秀な人材を一人でも多く市議会に迎えるため、選挙の準備や費用などについて紹介します。

【前回は定数2オーバーも投票率低迷】

まずは前回の2016年4月の選挙のおさらいです。

市町合併から年数が経過し、定数を30人から24人に減らしたこともあり、多くの議員が勇退しました。そこへ新人4人が立候補し、定数2オーバーの選挙戦となりました。

有権者5万6680人に対して投票率は58.25%。市長選が無投票だったこともあり、前回より13.63ポイントも低下しました。立候補者の年齢は39歳から68歳。女性は一人もいませんでした。開票結果は次の通りです。

氏 名 年齢 新旧 得票数
1 菊田 篤(みんな) 47 階上 2219
2 今川 悟 39 面瀬 1834
3 守屋 守武 54 階上 1820
4 秋山 善治郎(共産) 65 松岩 1810
5 村上 進(公明) 59 新月 1636
6 村上 佳市 56 松岩 1517
7 佐藤 仁一 67 唐桑 1304
8 熊谷 伸一 56 気仙沼 1279
9 菅原 雄治 50 鹿折 1260
10 鈴木 高登 51 唐桑 1237
11 村上 進(社民) 58 唐桑 1225
12 小野寺 俊朗(社民) 57 鹿折 1224
13 高橋 清男 68 大谷 1215
14 三浦 由喜 65 津谷 1209
15 臼井 真人 62 条南 1206
16 小山 和廣 66 気仙沼 1148
17 及川 善賢 51 小泉 1147
18 菅原 清喜 64 条南 1107
19 熊谷 雅裕 62 大島 1103
20 千葉 慶人 50 津谷 1051
21 佐藤 健治 47 条南 1011
22 村上 俊一 66 鹿折 931
23 菅原 博信 62 大島 896
24 佐藤 茂光 68 大谷 798
昆野 幸裕 63 新月 779
小野寺 修 60 大島 733

【市議選の平均支出は105万円】

気になるのは選挙費用だと思います。

必ず必要なのは供託金30万円ですが、よほど得票数が少なくなければ返ってきます。ポスターは公費で負担してもらえ、選挙カーのレンタル費用(1日当たり15000円)や運転手報酬(1日当たり11200円)も公費負担があります。2回までOKの新聞広告、個人演説会の会場使用料、運動員への報酬、選挙事務所などは自己負担になります。

供託金を除いて、市議選の支出制限額は340万400円となっています。前回の立候補者の平均支出額は105万円でした。最高額は216万円で、最低額は私の41万円でした。41万円のうち20万円は公費負担でしたので、実質21万円です。

私の支出の内訳は下表の通りです。選挙カーは自家用車で上にのせる看板も手作りでしたので費用はかかりませんでしたが、仕事を休んで協力してくれた車上運動員には1人1日5000円を支払いました。もちろん、ボランティアでも違法ではありません。運転手の公費負担を得るためには、雇用契約が必要になります。選挙カーはすべて揃ったものをレンタルしている業者があります。

今川悟の場合 (選挙カーは自家用車で看板は手作り)         単位:円
事務所用選挙看板 13,000
新聞広告2回分 72,000
車上運動員の報酬 55,000 1日1人5,000円(上限15000円)
個人演説会会場使用料 13,000 自治会館な3カ所
ポスター印刷 200,000 全額公費負担(166枚)
その他 57,000 備品購入などの経費
合計 410,000 実質負担は21万円

私の場合は選挙事務所は自宅の和室にして、ふだんは誰もいませんでしたが、特に不便や問題は感じませんでした。

選挙が始まって困ったのは、選挙管理委員会からたすきの支給がないことを知らず、子どものおしめを縫い合わせて慌てて用意しました。2日目からはちゃんとしたものを用意しましたが、事前に用意しておくべきでした。166カ所のポスター貼り付けも大変な作業でした。

【まずは政治団体の設立を】

それでは、選挙に出ると決めたら何から始めればいいのでしょうか。

一般的には、後援会のような政治団体を設立して県選挙管理委員会に届け出ることが最初の行動になります。政治団体として登録されれば、顔写真や名前が入った看板を設置することができるからです。1枚1万円程度でつくることができ、候補者と団体でそれぞれ6枚ずつ設置できます。

後援会は任意でも構いませんが、政治団体は登録が必要です。ほとんどのケースは後援会がそのまま政治団体として登録されています。私の場合は後援会と政治団体は別にしました。政治団体は毎年の収支報告をしなければならないからです。ちなみの政治団体は本人ともう一人いれば設立可能です。登録に必要なのは代表者と会計責任者、会計責任者の職務代行者の3人ですが、代表者と会計責任者、または代表者と会計責任者職務代行者は兼務できるからです。

政治団体を設立することで、政治活動が可能になり、例えばチラシを作成して配ることもできます。このチラシは「後援会入会の案内」などとして配られることが多いです。選挙に出ることを記入することはできないのですが、経歴や思いなどをPRするにはもってこいです。名刺を渡すことも違法ではありません。

私はしませんでしたが、「本人」と書いたのぼりを持って街頭に立つことも有効のようです。やはり、まずは知ってもらうことが大切です。

【あなたの志は?】

最後に、議員になれば公人ですし、首長と違って組織の一員としての決定権しか持てません。活動には私費を持ち出すことも多く、月報酬36万4000円がすべて手取りなるわけではないことも理解してほしいです。退職金はなく、4年ごとに選挙の洗礼があります。立候補を決めるにあたっては、家族と十分に話し合ってください。その志が家族に伝わらなければ、市民や行政を動かすことはできないと思います。

ちなみに、私は気仙沼の未来を心配して立候補することを決めました。テーマは「政治を諦めない」でしたので、志のある方が立候補してくれるのは大歓迎です。

 

【公職職選挙法で禁止されている行為】  

告示日前に投票を得ようとするための行為

  選挙運動のために個別訪問すること(後援会勧誘や立候補の準備行為を除く)

  知人に投票依頼の手紙を出すこと(選挙運動用はがきを除く)

  選挙後に戸別訪問でお礼すること

  選挙管理委員会職員や警察官の選挙活動、公務員の地位を利用した選挙運動

【選挙期間中に誰にでも許される活動】  

  街頭であった人に投票を依頼すること

電話で一人ひとり呼び出して投票を依頼すること

  町内会や社員会に出て支持する候補のための協力を求める

   告示日前に特定候補者の投票を依頼する行為は立候補予定者、後援会を問わず、誰でも禁止されています。

 

 

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