小泉海岸の防潮堤計画は変更不可能

10日前の情報になりますが、小泉(中島)海岸の防潮堤、津谷(小泉)川の堤防本体工事について、入札が公告されました。住民に説明した設計をもとに工事業者を募集しております。今回は津谷川右岸下流を除いた1762mの堤防工事で、予定価格は128億円で、10月21日に開札されます。工期は30年3月23日までです。入札が成立すれば、県議会11月定例会に契約議案が提出されます。
小泉海岸はすでに離岸堤の工事を32億4千万円で発注しています。国道45号の復旧工事も予定通りの設計で始まっています。当然、河川堤防が計画通りの高さで造られることを前提としています。
完成イメージ_page007こうした状況になると、防潮堤の位置や高さについて変更することは不可能です。脱コンクリート宣言のような政治決断があれば別ですが、その場合、多額の違約金を業者に支払わなければなりません。津波シミュレーションの限界、費用対効果、レベル2津波の危険度判定など、いろいろ納得していない点はありますが、小泉の問題については、今後の教訓として検証は続けるにしても、これ以上、住民が混乱しないような切り替えも必要と思います。災害危険区域の被災宅地の活用など、検討しなければならないことはたくさんあります。
なお、今夜は気仙沼市唐桑町の鮪立漁港で堤防高見直しの説明があります。住民が一丸となって行動したことで、行政が高さを見直すという結果につながりました。
この二つの地区を比較すると、防潮堤問題の答えが明らかになるかもしれません。
なお、小泉の問題については宮城県気仙沼土木事務所がホームページでさまざまな資料を公表しています。最近になって、「公開しない」と繰り返していた代替案のレベル2津波シミュレーション結果、東北大学災害科学国際研究所による代替案のレベル1津波シミュレーションも公開しています。震災後の混乱期に賛否両論が分かれる計画を進めていく上での教訓をしっかり整理して、これから災害発生が予想される地域、そして再び津波が襲来することが間違いない三陸沿岸の未来へ伝えていかなければなりません。

1 Comment

  1. 返答はいりません。とある素人考えとしてお受けとめいた抱ければ結構です。現計画の買い取り予定地は仮に防潮堤が建設されなくても農地にも宅地にもできないのではないでしょうか。浸水農地を買い取る制度は無いのかもしれませんが、R45道路提海側は離農希望者の農地は買い上げそれ以外の農地は道路提寄りに換地することでひとまず希望者の営農は再開できるものと思います。今、小泉の最優先は高台移転宅地造成のはず、行政も工事関係者もマンパワーを集中してほしいと思います。小泉に限って言えば防潮堤は作るにしても最後で良いと考えます。復興予算が終われば作れなくなると言われるかもしれませんが工事は不落が続くことを願うものです。

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