保育所再編計画を見直し。高校の在り方を考える場の設定も【一般質問の成果】

気仙沼市議会の12月定例会が終わりました。いろいろな議論がありまして、報告したいことはたくさんありますが、今回は私の一般質問についてまとめます。

今回は保育所、小・中学校、高校の再編について、さらに防潮堤て災害危険区域について質問しました。

答弁で分かったことは次の通りです。

・防潮堤は本吉の草木沢、大島の長崎で計画を見直し、レベル1津波対応の防潮堤を造らない。前浜も計画変更の可能性がある
・気仙沼市管理の防潮堤については年度内に方向性を決めたい
・地盤隆起や最新の防潮堤計画を反映させた災害危険区域の見直し検討にはそれなりの時間がかかる
・津波防災地域づくり法による最悪の津波想定について制度の周知に心掛ける
・保育所などを対象にした気仙沼市児童福祉施設等再編整備計画は見直し作業に至急着手する
・休所中の前沢保育所は地域と閉所の時期を検討する
・気仙沼市立の小規模保育所の来年度入所申し込みは42人。本年度と比べて15人減っており、一層の少人数化が心配される
・「30年度当初から説明に入る」としていた気仙沼市義務教育環境整備計画に基づく第三段階の小・中学校統合の話し合いは、第二段階(水梨小+松岩小、月立小+新城小)の方向性が得られるまで先送りする
・地域の県立高校の在り方について市民と一緒に考える場を設定することを急いで検討する

【一般質問の詳細】

1.防潮堤と津波浸水想定について

 復興・創生期間が終了する平成32年度まであと3年あまりとなりました。復興まちづくりを加速するためには、津波防災の大前提となる防潮堤の計画確定が急がれます。防潮堤が決まらなければ、災害危険区域を精査するために津波シミュレーションを再度実施することもできません。防潮堤と災害危険区域の見直しに関する次の4点について伺います。

問① 気仙沼市管理漁港の防潮堤のうち、大島の長崎、本吉の蔵内と草木沢はまだ計画が確定していません。それぞれの現状と今後の見通しを示してください。また、それ以外の漁港で計画変更の可能性があれば説明してください。

菅原市長 長崎地区は防潮堤で守るべき対象となる飲食店が2軒ありますが、住居として使用していません。本年、1軒の被災住宅が店舗兼住宅として修繕し、居住を開始したものの、先月、所有者と協議した結果、災害危険区域の既存不適格扱いと認識して再建したとのことでした。また、この家を守るために必要な防潮堤の高さも余裕高にあたる1mほどであり、現在の状態のまま津波注意報・警報など発表時は十分安全な対策をしていただくこととして互いに理解したところです。

このことから、長崎地区の防潮堤の建設は見送る方向で進めています。来年1月に地元説明会を開催し、防潮堤計画を見送ることについて確認する予定です。

蔵内地区は早い段階で地元合意を頂いたものの、景観に配慮するため、他の選択肢として国道をかさ上げした場合の工事施工方法や背後地への影響並びに事業費などを国・県などの関係機関と調整しており、年度内を目途に方針を決定したいと考えています。

草木沢地区は当初、津波から守るべき対象としていたJR気仙沼線と農地について、JRや地権者との協議の結果、その対象としないとの判断に至りました。防潮堤建設計画を見送ることとし、当初より要望のありました水産関係用地の整備計画を検討中です。来年1月に地元説明会を開催し、計画について地元の皆さんより意見を伺うこととしています。

計画変更の可能性がある漁港については、前浜漁港において当初より要望のありました防潮堤背後の土地利用形態に変更が生じたことから、今月25日に開催する前浜地域振興会主催の会議において、これまでの経過を説明し、地域の意見を伺うことにしています。

今川 以前の一般質問で防潮堤より低い場所に民家がないのに整備する11カ所が示されましたが、今の答弁を加えるとこれまで半分近くが見直しに進んだことになります。問題は平成32年度の復興期間内に完成させるためのタイムリミットです。いつまでに計画が固まれば間に合うのでしょうか。

村上水産基盤整備課長 市の管理漁港は年度内に大方の方向性を決めたいと考えています。

問② 国県の管理を含めた市内の全海岸の防潮堤計画が確定する時期について見通しを示してください。

菅原市長 市内の防潮堤整備計画は108カ所で約45㎞あります。現在、県管理の日門漁港と市管理の長崎漁港の防潮堤約650mにおいて住民合意に至っていない状況にあります。また、蔵内漁港などにおいては、背後の土地利用や景観の観点から見直しが行われているほか、合意に至った箇所においても測量や設計中のところもあることから、すべての防潮堤の住民合意及び計画確定にはいましばらく時間を要するものと考えています。

問③ 災害危険区域の見直しを検討するための津波シミュレーションの公表時期と手順、その条件設定とチェック態勢の仕組みについて市の方針を伺います。また、陸上の構造物について、道路やBRT専用道ののり面、民有地の擁壁など、どの程度反映させるのかにいても方針を示してください。

 

菅原市長 災害危険区域の見直しを検討するための津波シミュレーションについてですが、その条件設定は、津波に係る設定を平成24年の災害危険区域指定時と同一のものとします。地形については地盤隆起分を反映させ、併せて、構造物データを現計画に更新するため、各海岸管理者へ地盤隆起に係る変更も含めた防潮堤計画の照会を行い、その回答を基に整理を進めていますが、一部に防潮堤計画などが未確定の箇所がある状況です。

チェック態勢については、各管理者へ設定データの確認をお願いするとともに、本市も設定データの再確認作業を行っています。陸上構造物については、土地区画整理事業や兼用堤道路、三陸道について、現計画に合わせた設定データの更新をします。BRT専用道については計画の状況を再確認し、詳細な設定の反映について検討することにしており、民有地における個々の擁壁などの小規模なものについては、構造物データに反映していません。

公表時期については、条件設定が定まらないことに加え、シミュレーション結果とその対応の精査・整理に相当の期間を要するとも考えており、今後、どのような方法や手順により公表すべきかを検討したうえで示したいと考えています。

災害危険区域については、シミュレーション結果などを踏まえ、現在の住戸にできる限り不利益を与えないよう対応することを原則に、市内全域各所にわたり見直しの必要性の有無について検討します。

今川 再シミュレーションの業務委託は今年中ですが、今の答弁だと間に合いません。延期することになるのですか。

沼倉建設公営住宅課長 シミュレーションは正確なものでかけた方が確実です。今の状況で未確定要素もあり、今後の検討も当然ながら必要と思っていますので、それなりの時間がかかると考えています。

問④ 津波防災地域づくり法に基づく最悪の津波浸水想定について、その対象となる巨大地震を検討していた内閣府の「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会」は、宮城県北部では東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震以外の最大クラスの地震や津波を検討しないことを了承しました。これにより、最悪の津波浸水想定は、東日本大震災の津波が満潮で発生する想定で宮城県が実施することになりました。その作業は来年以降に始まる見込みですが、県は市町村の意見を聞きながら進めることにしています。この最悪の浸水想定の公表・周知方法と時期について、気仙沼市としてはどのように考えていますか。

 

菅原市長 津波防災地域づくり法に基づく最悪の津波浸水想定については、県が国の津波防災地域づくりの推進に関する基本的な方針に基づき、東北地方太平洋沖地震などにより発生した過去の津波浸水実績等を踏まえた最大クラスの津波が満潮時に発生すること、地震により地盤が沈下すること、海岸堤防が津波の越流により破壊されることなどを条件とした津波浸水シミュレーションにより、新たに設定することとされています。

県では、この津波浸水想定を基に津波浸水想定区域図を作成し、沿岸部の市町に提供することになっていますが、沿岸部が復興途中にあり、造成工事が施工中であることや、津波の影響を受ける海岸背後の土地利用計画など、詳細なデータの取得が困難なことなどから、今後、復興まちづくりの進捗に応じ、沿岸市町と意見交換を行うなど、情報共有を図りながら津波浸水想定を実施することとしており、実施時期については現在、未定であると伺っています。

本市は津波浸水想定区域図の作成時期と併せ、東北地方太平洋沖地震津波の浸水区域を基に策定した津波避難計画の見直しを行うことにしています。なお、津波浸水想定の公表・周知方法と時期については、今後、県と調整を図りながら検討して進めていきます。

今川 県が最悪の想定を発表するまで、機会あるごとに市民に制度を周知することが必要です。

庄司危機管理監 県と調整しながら公表方法を考えたいです。市独自で先んじて市民に周知することは現在のところ考えていません。

菅原市長 法律があって徳島県のように進んでいるところもあります。この議会でも何回か意見交換してきました。災害危険区域の見直しがあり、さらに津波防災地域づくり法があって、災害危険区域と比べれば津波防災地域づくり法は防潮堤が全部壊れるという前提になりますから、6年9カ月前の浸水エリアに相当近い形になると思います。そういう意味では、ある程度説明する機会があれば、そういう法律があること、何で宮城県が遅れているかというと防潮堤が構っていないからその後になりますということは、前触れとして必要だと、危機管理監と少し意見が違ったかもしれませんが思いました。なぜかというと、避難訓練の必要性の根拠の強化になるからです。防潮堤がL1で整備して災害危険区域が設定されましたが、災害危険区域から外れた人たちも津波防災地域づくり法では浸水地域になるわけです。そのことを前提に14地区で津波避難マップづくりをしてもらったことはあるのですが、それを裏付けて、今後もそういうレベルで我々の防災をしなければなりません。そのときに県はもしかしたら赤とか黄色とかの濃淡をつけてくるかもしれません。やがて細かく対応していかなければならないということでは、いま全然ない話ではないので、機会を見て市民全員に説明するということなのか、例えば自主防災組織の会合などで話していくか、ある程度は話していって、今後の防災訓練を真剣にやっていきたいという話につなげていければと思っています。

もう一つは災害危険区域の変更はしなければならないが、さきほどの答弁のように、不利益を被らないようにしないといけません。すでに補助をもらっていたり、建てたり、直したりした人たちが何らかの権利を失うこととか戻されたりすることがあってはいけない。そのことと危険区域の線引きということは慎重に考えなければならない。線は引くけどこういう風にするのか、線も引かないのか。突き詰めていくとすべては仮定の話で成り立っているので、仮定の話に振り回されて現実の生活だとか、家庭のお金の問題だとかに大きく関わってくることをどう考えるかということも併せて考えなければならないし、シミュレーションをかけた結果としてこういうケースは我々としても危険だから看過できないということを総合的に考えなければならない。その果てにはもしかすると、昨日の議論の中でありました大谷の町区をどう扱うかに整理の仕方が絡んでくることがあるかもしれない。または物理的にやるしかないのかもしれない。そういうことに少し時間がかかってくると考えています。

今川 今回の一般質問で取り上げたのも機会をつくって周知しなければと思ったからです。岩手県では津波シミュレーションを発表するときに、「これは津波防災地域づくり法に基づく浸水想定ではありません」と但し書きを付けている。今後、災害危険区域の見直しの際には、同じような但し書きを付けて市民に周知することを考えてほしいです。

 

2.保育所・学校の再編について

急激な少子化が進む中、子どもたちのための施設の再編が市政の大きな課題となっています。しかし、それぞれ縦割りで再編計画を策定して進めており、地域活性化や福祉、教育などを俯瞰した議論が不足しています。このまま対処療法を続ければ、子育て・教育環境はさらに悪化し、少子化を止めるどころか、加速させることになりかねません。そこで保育所、小・中学校、高校の再編にかかる気仙沼市の対応について質問します。

問① 保育所などを対象にした気仙沼市児童福祉施設等再編整備計画は平成26年に策定され、平成35年度まで10年間の再編方針をまとめました。来年度に5年目を迎えますが、期待されたこども園化はスケジュール通りに進んでいません。この計画には、民間の保育施設との役割分担が含まれず、計画通りに進めることは困難になっています。計画には「必要がある場合は適宜見直しを行います」と記載しています。保育行政への関心が高まる中、低年齢児ニーズ増加、気仙沼地区と大島地区における大幅な子どもの減少などの実態に即した内容とするため、計画を見直す考えはありませんか。例年より前倒しした新年度の保育所入所希望の申し込み状況の概要、休所中の前沢保育所の取り扱いについても伺います。

 

菅原市長 市児童福祉施設等再編整備計画については、児童数の減少や低年齢児保育の需要増に適切に対応するため、公立の幼稚園との関係や民間施設との役割分担を明確にし、民間事業者の意向も踏まえた計画とするため、早急な見直しが必要と認識しており、至急、見直し作業に着手します。

新年度の保育所入所申し込みついてですが、入所希望にきめ細かに対応するため、例年より2カ月前倒しして11月に実施し、認可保育所・認定こども園への申し込み児童数は全体で614人で、今年度と比較して2人減となっています。年齢別では、待機児童が生じている0~2歳の児童数は290人で今年度と比較すると5人減となっていますが、0歳児で6人、1歳児で2人増えており、特に新生保育園や牧沢きぼう保育所、階上保育所の入所希望が多くなっています。3~5歳の児童は324人で、今年度と比較すると3人増で、3歳児で8人増えており、特に新月保育所、牧沢きぼう保育所の入所希望が多くなっています。なお、小規模保育所の申し込み児童数は42人で、今年度より15人減となっており、減少傾向が続いています。

これから各施設の受け入れ枠を最大限活かせるように必要な保育士の確保に努め、それぞれの家庭状況等を踏まえながら、丁寧な入所調整を行っていきます。また、休所中の前沢保育所は平成30年度の入所希望はありませんでしたので、面瀬地区の保育施設整備を進める中で地域との懇談を行いながら、閉所の時期を検討していきたいと考えています。

今川 見直しの進め方、視点が重要です。どのような考えを持っていますか。

◆菅原子ども家庭課長 民間事業者の意向も踏まえた計画として見直したいです。意見交換しながら、地域の皆様と状況を踏まえた懇談をしながら個々の計画の見直しを進めます。

菅原市長 国が就学前児童について大きな決断(無償化)したことは追い風になります。その中で民間の方々のやりたい、やれる範囲を尊重しながら、官は結果を確実に埋めていくことが必要だと思います。待っていると、どんどん人数が変わってきて、いつまでも待っていることになる。だから、どこかで決めないといけない。スピード感を持ってということは指示していまする。すでに面瀬のこども園はつくることで計画に入っているので、早急に話を固めて、待機児童も減らす方向でいかなければならないと考えています。

今川 見直しは検討委員会方式なのか庁内なのか。また、民間の参入を促進する場合、どういう手段で促進するか議論しなければならない。提案したいのは、介護保険の事業者募集方式です。地区ごとのニーズを示して、期限を決めて参入を募るように行政がリーダーシップを発揮してほしいです。

菅原課長 現在の計画は検討委員会でかなり時間をかけて検討されました。今回は至急に進めたいので、検討委員会方式ではなく、関係者、地元の方々を含めて庁内で十分検討し、市で設置している子ども子育て会議、児童福祉審議会と意見調整して、なるべく作業が早く進む見直しを考えています。

菅原市長 全部を公でやる仕事なら検討委員会を考えてもいいと思いますが、民間との兼ね合いがあるため、委員会で決めればその通り誰かがやってくれるという話ではないので、前段の調整や話し合いがすごく大事になってきます。そのうえで、これまで議論に入っていた人たちに確認するというプロセスになると思います。

今川 気仙沼市全体では出生数300人台をキープしているように見えますが、地区別では大きな格差が生じている。特に大島で生まれた子どもは昨年度1人だけだった。逆に水梨は増加傾向にある。5年前に計画した時とずいぶん変わっている。子どもの減少はどのように考えていますか。

菅原課長 指摘のように地域別に見ていくと違いがあります。出生数についても年ごとにも地域ごとにも大きなばらつきがあります。大島は昨年1人、今年は4人と変動があります。その見通しも立てながら、今後の整備には適正な規模の設定に反映させていきたいです。

今川 少子化に合わせて規模を決めていくと、少子化の流れは悪化してしまう。逆に減っている地区だから手厚くするという発想も持ってほしい。そうしないと、どんどん過疎化が進んでしまうばかりです。

問② 小・中学校の再編方針を盛り込んだ気仙沼市義務教育環境整備計画に基づき、来年度から第三段階の対象校で具体的な議論を始める方針が示されています。しかし、複式学級解消を統合の目的とした第二段階の議論が終わらぬまま、規模の適正化などを進める第三段階の議論に入ることは混乱を招く恐れがあります。こうした議論に焦りは禁物です。第三段階の個別議論に入る前に、第一、第二段階の成果と課題を整理し、第三段階の統合目的について総合的に議論する機会が必要です。市民も参加する検証組織の立ち上げを提案しますが、市の考えを伺います。また、第二段階の月立小学校、水梨小学校の地域懇談会において、市はクラス替えができることを統合のメリットとして示していますが、統合しても1学年2クラスを維持できない年代もあり、不誠実な説明だと感じました。第3段階でも唐桑小学校などでは2クラスが維持できない年代があり、もっと実態に即した具体的な説明が必要だと思いますが、市教委の考えを伺います。

齋藤教育長 市民参加の検証組織の立ち上げについては、現状、考えておりません。これまでの統合校では、概ね期待通りの統合の成果が出ていることを教育現場や保護者、地域の皆様と一定程度共有していると考えております。一方、統合に至る話し合いのプロセスについては反省点もあり、学んだことも多いので、今後の統合に向けての話し合いの中で役立てたいと考えています。なお、これまで平成30年度早々から第三段階対象校の地域懇談会を開催するとしていましたが、第二段階の2校の方向性を得た後に取り組むこととします。

次に、地域懇談会における地域の実態に即した具体的な説明についてですが、議員が述べられた通り、統合しても1学年2クラスを維持できない年代があり、説明不足の点があったことは否めません。今後は、具体的で実際的な説明を心掛けるとともに、義務教育環境整備について保護者や地域とともに考えるといった視点も地域懇談会に入れていきたいと考えています。

今川 今年5月1日現在の各小学校の児童在籍数と0~5歳の住民登録をもとにすると、6年後、第三段階まですべて計画通り統合しても、小学校は10校になりますが、半分以上が1クラスになります。10校で60学年あるが、そのうち35学年は1クラス(40人未満)になることが分かりました。今まで説明してきた2クラスになることにより、クラス替えができたり、複数の教員を配置できたりというメリットは通用しないのではないか。6年後でもそうだが、その先はさらに悪化することは避けられない。こういうことをしっかり説明して理解を得ないといけない。1クラスしか維持できないという問題に対し、小規模校の良さが出てくるんだという答弁がありましたが、それだとますます今している議論が何だろうということになる。小規模校の中でも適正人数はどれくらいかということまで踏み込んでいかないと、この議論は進まないのではないか。この1クラス問題について市教委でどのくらい調査を進めているのですか。数字などを認識していれば伺いたい。

熊谷学校教育課長 1クラスの中でさらに人数が少なくなった場合、運動会、文化祭、遠足などの集団活動や行事の中で教育効果が下がるということ、男女の比が変わってくるということ、合唱や球技などの学習活動で制約が生じ、また、新しい学ぶ力として注目されている共同学習、つまりグループで共同して学習を進めるという場合に4グループ以上なければ、様々な課題をグループが分担して学習を進めることに制約が生じることがあります。それが全市的にそういう学校だけになってしまうということを課題と考えています。

齋藤教育長 課長が答弁した内容は人数や学級が少なくなった場合の弊害ですが、議員が質問の数の捉え方は市教委としても整備計画の10年の計画の中で減少を捉えています。これで終了なのかという点になると、現在ある整備計画を推進後もさらに検討を加えなければならないという状況と捉えています。

今川 小規模校では集団教育ができないというデメリットの部分ばかり議論してきたが、結局は統合しても小規模になってしまうという話の中で将来を見据えた議論をはなければならない。確かに数は捉えていると思うが、これから統合が進んでも1学年10人台のところが出てくるところがある。唐桑や大谷がそう。課長が説明したように10人台だといろいろ制約があります。いま、第二段階の学校で話していることです。このことにしっかりとした答えを持って議論しないと、何を目指しての統合なのかということになってしまう。

答弁を確認するが、第二段階の見通しが得られるまでは第三段階の議論には入らないということは、ずっと入らない可能性もありますが本当にそれでいいのですか。

金野教育次長 そういった想定ではありません。市教委としては、年明け後にまず地域懇談会を開催して、今回お示しした内容についてしっかり地元に伝え、そこからまた遅くない時期の次の地域懇談会の中で、ある程度の時期を示すことが必要だと考えています。このことは月立の前回の地域懇談会で頂いた意見の中で、これまで議論がかみ合わずに平行線をたどってきたが、ある時期をもって具体的なものを示して、それについて議論を深めた方がいいという意見もありました。そういったことを踏まえると、これからの地域懇談会においてずっと平行線を続けるという想定に立っていません。

今川 2校の方向性とは市教委の方向性なのですか。例えば市教委が1年延長して31年4月にしますという方向性を出した段階で第3段階に入るということなのか、それとも地域の合意を得た段階なのか。方向性の捉え方を説明して下さい。

金野教育次長 ある程度、市教委が主導する部分が重要かと思います。

齋藤教育長 「第二段階の2校の方向性を得た後」ですので、確実に閉校してからということではありません。30年度中に何回か地域懇談会を開催しますが、その中で方向性が得られた段階で第3段階に着手するということです。

今川 地域の方々と合意が得られた段階でと確認します。そうすると、合意が得られない限りは第三段階にも入れないことになります。次の年になればまた考えが違くなるのでしょうけれど、30年度のうちには難しいと思います。

小規模の小・中学校の話に戻りますが、統合したとしても小規模校の良さを追求しなければならないわけです。しかし、小規模校ではダメだという議論をしながらという矛盾をすんなりとは理解できない。そのために市民の検証組織を作ってほしいと提案しました。

菅原市長 あまり矛盾は感じていません。どっちもメリットもデメリットもある。どのサイズでもやっていかなければならないけど、それが今の複式学級についてはあまりにデメリットが大きいと市教委が考えているということです。例えばそれが統合した学校においても、自然や地域と触れ合うこと、少人数な密接な関係、縦の関係を生かしていこということになると思う。十何人しかいなければ、二学年でやらなければならない遊びやスポーツも出てくると思う。そういうことは統合しても追求しなければならないし、そこで出てくる良さは全国的に都市部から見ると魅力になる伸ばし方をしましょうという議員の話なので矛盾はしていない。ただ一点だけ議員の話の中で100点の答えなのか疑問ですが、例えばすごく小さい学校を売りにしましょうと、それが統合しない理由の一つになるのではないかという話だと思います。産業部で一生懸命に企業誘致をする中で、「学校は複式ですよ」というのはハンデになります。全体として考えなければならない。教育的状態を見れば、やはり複式は解消しなければならないというのが市教委の話。私が今年見たとき、市長として一番思ったのは、1学年1人しかいない。それでいいと大人が言いきれるかというと全く自信がない。そういう思いの中で市教委も話している。なるべく早く合意に至るように、必ずしも学習問題だけではないと思うのでサポートしていきたいです。

今川 第二段階については統合に賛成・反対ということではなく、進め方について議論している。ただ、第三段階は適正規模なので、5人はだめで10人ならいいという曖昧な線引きになると議論が難しくなる。ぜひ、第三段階の議論に入るまでに整理してほしい。

 

問③ 平成28年の2月定例会代表質問で、地域が主体となった高校再編へ向けて市のリーダーシップを求めたところ、当時の白幡教育長は「(気仙沼西高校に続く)次の統合は避けられないし、(統合によって)性質の違った高校ができざるを得ない。その高校が地域の将来を担う子どもたちを育むのにふさわしい学校になるのか、地域を挙げて議論しなければならない」と答弁しました。その後、宮城県は第三期県立高校将来構想の策定に着手し、年明けから学校配置の議論が本格化することになっています。審議会に示された中学校卒業者の推移をまとめた資料では、本吉地区の減少率が県内で際立っています。平成28年は729人でしたが、5年後には4分の3となり、15年後には半分になることがほぼ確定しています。地方創生の中で高校生の将来の定住・帰郷意識が大きな課題となったように、県立、私立とはいえ高校は地域づくりに欠かせない存在となっています。登米や大河原のように地区の高校の在り方について官民で検討するための組織立ち上げへ向けて、いま一度、気仙沼市のリーダーシップを求めますが、市の考えを示してください。

 

齋藤教育長 県は県立高校将来構想審議会を開催し、学習指導要領改訂などの社会変化に対応した在り方、生徒の多様化に対応した学校・学科構成や支援の在り方、生徒数減少に対応した学校配置の在り方の3項目を掲げて検討しています。

生徒数の減少により、本吉地方においても公立高校が6校から5校に、そしてこの春からは気仙沼西高校が気仙沼高校と統合になり、4校に減少します。今後さらに統合が進むことになれば、中学生の進路選択の制限や同一高校内における学力の格差拡大など、多くの課題に直面することになることから、市教委としては、県教委などから情報収集するとともに、市民を交え、地域自らが考える必要がある課題と捉え、当地域における県立高校の在り方や問題について市民も交えて考える場を設定すべく、庁内や関係先と早急に検討します。

今川 考える場を急いで検討するという話ですが、気仙沼西高校の統合が決まるときに同窓会などで県教委に提出した要望書への県教委の回答では、「今後、高校の再編を検討する際には、大河原地域における高校の在り方検討会議と同様の組織を該当地区ごとに設置して検討を進めていくことにしている」とありました。この会議と答弁にあった市民と考える場は同じなのか別物なのか。

齋藤教育長 構想段階ですが、県内のある地区は県教育庁内の部署が事務局になり、ある地区は官民一緒の組織を立ち上げました。これらを参考にしながら、岩手県陸前高田市の動向も見据えながら検討します。

今川 県教委が事務局となる在り方会議は、31年度の構想ができて実施計画も策定されてからの設置になりそうなので、それを待っていると今から2年近くはかかってしまう。市が中心となって県教委にも参画してもらって急いで進めてほしい。というのも、平成29年度の中学卒業者は721人だが、33年度には544人となる。177人も減少してしまう。さらにその6年後は408人になる。県教委のペースを待っていると、どんどん減ってしまう。危機感を持って進めてほしい。もちろん、そうしたデータは認識していますか。

金野教育次長 年次別の中学卒業者は私どもも把握している。それらは参考にしなければならない大事なことだと考えています。

菅原市長 市としては高校の数が相当大事だと考えている。県の方ではうちだけでなく高校生になる子どもの数が減っていくので、前倒ししてということが出ている。そこまでいくと、市教委の話した検討の場は当然つくるにしても、もっと切羽詰まっていると思う。いきなり要望ということにはならないかもしれないが、実態を開けてみればそういう行動をあまり時間を置かないでやらなければならないかもしれない。そういうときに、ただ単に減らすのはいけないという要望ではいけないと思う。そこにきちんとした地域の考え方をつけていきたいということなので、そこは急いでいきたい。近々、県教委の幹部の方が別件で本市に来るので、その進み具合について本当のことを聞きたい。聞いた結果としては、相当急いでいろんなことしなければならないと思う。このことはどこがターニングポイントだったかというと、全県一学区にしたときだと思う。全県一学区はこういうことをやりやすくする布石に結果的になっている。時計の針を戻すことはできないが、そういう観点を含めて関わってきてしまうと思っている。市教委だけでなく市長部局からも参画して必要な素早い行動をとり、早く市民のコンセンサスをとる考え方で進めたい。

今川 大河原は県内初のデザイン系学科を新設することで進んでいるが、新しい校舎を建てるためには意思決定から5年はかかるということです。先んじて動かなければ対処的療法になってしまうということを肝に銘じて、一緒に早く進めていきたい。

問④ 少子化に合わせて保育施設や教育施設の統廃合を進めていては、人口減少の流れは止められません。統合のメリットも理解できますが、例えば月立小学校や水梨小学校のような里山の小規模校の魅力を高めることで、都会から移住者を呼び込む発想もあります。気仙沼ならではの教育環境について、現在策定中の市総合計画に盛り込んでほしいと思います。その上で、保育所、幼稚園、小・中学校、高校の統廃合が地域に及ぼすデメリットを最小限に抑えるだけではなく、子どもが少なくなったことを逆手に取った教育環境の充実策について市民と一緒に考えてみませんか。市全体と各ブロックの施設再編とまちづくりを一体的に議論できるプロジェクト組織の設置を提案しますが、市の考えを示してください。

齋藤教育長 今回の義務教育環境整備計画においては教育上の見地から最低限行わなくてはならない規模での統合を示したものであり、今後も計画に沿って進めていきます。しかしながら、すでに統合した学校といえども、十分に小規模な学校になっており、気仙沼地域を見れば、その統合校においても地域や自然との関連も豊富であり、小規模校の良さも追求できる規模だと捉えています。そのうえで、学校と地域とのつながりなどについて考える場の設置については検討に値するものと考えています。

今川 このプロジェクトチームは、高校のように在り方から検討することをら義務教育もできないかと思って提案した。高校は統廃合によってただ数を減らすのではなく、魅力を高めていこうという議論ができているのに、小・中学校ではできないのだろうか。同じように在り方をみんなで考えられないでしょうか。

菅原市長 ここは市長部局と市教委が話し合って答弁を書いたところなので私からも話しますが、さっき「2クラスを維持する必要があるので統合に向かうと言ったじゃないか、しかし1クラスになるじゃないか、ということをどういう風に整理をして、地域や保護者の皆さん方、子どもも含めて納得してもらうですか」という質問がありました。まさしく、そこからはそうなんだと思う。今回の計画についてはやむにやまれずというレベルを第三段階を含めてすることになる。そのうえでものすごく広い範囲の、子どもがそんなに遠くまで通っていいのかという範囲になると、家に帰って誰と遊ぶんだという世界になる。子どもの生活まで考えていかないといけない。統合をそのうえでするのかということを含めて、しなければどういう子どもたちの生活を維持していくんだということも含めて、地域との関係と、市外の方から見た魅力とか出てくると思う。当然、義務教育環境整備計画が終わったら気仙沼市に残った学校の魅力をどう高めるかということは、環境整備の中で行われる様々な議論を踏まえて、市民も交えて展開していくことはするべきではないかと思っています。

今川 第二段階の議論の中で、統合した後のことは統合準備会で決めることになっているが、市教委がそこまで統合が必要だと思っているのであれば、地域懇談会の中で統合した先の学校をどうしたいかということもしっかり議論して、納得したうえで統合を決めるべきだと思う。ただただ統合だけしようという話になったら、ずっと先送りになってしまう。どんな学校にすれば統合してもいいと思えるようになるかについて、ぜひ議論してほしい。

齋藤教育長 大変重要な内容であると考えています。時期とか数ばかり議論されていますが、大切なのは子どもたちに力をつけることだと思います。

2 Comments

  1. 千田 

    教員している阿部さんを通じて今川さんのことを知りまして、ほぅ、なかなかわかっている人だな、と思っています。
    政治をしている、それも今の政治状況の中で良質な政治をしているなぁ、と。

    市長も喜んでいると思いますよ。政治を通して語れる相手がちゃんといることの喜びを噛みしめながら、答弁する楽しみを味わっている。この報告を読み、感じ取れました。
    楽しい市議会運用を目指して今後もめげずにやっていってくださいね。応援します。

    Reply
  2. 今川 悟 (Post author)

    千田さん、ありがとうございます。議員は褒められることが少ないので嬉しいです。同じ結論になるにしても議論をしたか、しないかでは全然異なります。今後も市民のための議論に励みたいです。

    Reply

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*