出生数は50年前の1/8に。2021年の人口減少を分析【気仙沼市】

三陸新報の記事にもなりましたが、気仙沼市の昨年の出生数は213人でした。団塊ジュニア世代と比べると、わずか13%という超少子化の影響をどう考えるべきでしょうか。2021年の人口データを分析してみました。

【転出超過が加速。旧本吉、唐桑町分の人口減】

2021年末の人口は6万151人でした。1年間で1294人減少しましたが、これは震災後の最多となります。亡くなる人より生まれる人が少ない「自然減」も大きいのですが、転出者が転入者を上回る「社会減」も年々厳しくなっています。

もうすぐ人口6万人を切ることになります。気仙沼、本吉、唐桑の合併直後の2009年は7.5万人もいましたが、10年ちょっとで激減しました。2004年には気仙沼市だけで約6万人いたので、20年弱で本吉と唐桑の2町分の人口が減ったことになります。

旧市町ごとの減少率を比較すると、本吉と唐桑に大きな差があります。

【昨年の出生数213人は50年前の旧本吉町分】

年間出生数(届出数)は213人で、前年より35人減りました。団塊ジュニア世代は1600人ほどだったので、ピークの1/8になりました。1970年の本吉町だけで214人生まれているので、いまの気仙沼市は出生数は50年前の本吉町並みということになります。

保育所や幼稚園、小・中学校、高校の統廃合がさらに検討されることになりそうですが、出生数が減ったから単純に施設を減らしていけば、悪循環に陥ってしまいます。統合によるメリットを生み出したり、人口減に合わせた新たなエリアを設定したりと、現状にとらわれない発想が求められます。

 

【少子化のペースは全国平均の3倍】

1965年からの出生数の推移に、現在の年齢別人口を重ねると、人口減少の真相がよく分かります。例えば私と同じ1975年に生まれたのは1371人でしたが、2021年3月で45歳の人は755人です。市外流出によって半分近く減っていることが分かります。

気仙沼市はこの50年で出生数が1/8になりましたが、日本全体では2/5にとどまっています。少子化と若者流出が重なって、出生数が激減しているのです。

 

 

 

2 Comments

  1. Mr.Peki-chan

    中学校を南北2校に集約すべき確定値だと思われます。200人を下回ってしまうと一校化も頭をもたげてくるでしょう。条南中を気中に統合しただけで様子見をしていたら唐桑の子も本吉の子も浜見山に通わせざる得なくなるんじゃないですか?

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  2. 千田芳嗣

    子供増加している過疎自治体の話です。2017年の記事ですが、もうご存じだったら申し訳ありません。

    【過疎自治体が出生率トップ級に! 岡山県「奈義町の奇跡」に何を学ぶべきか】https://www.sbbit.jp/article/cont1/34214

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