待機児童問題などで一般質問しました【気仙沼市議会6月定例会報告①】

気仙沼市議会6月定例会が終わりましたので、何回かに分けてポイントを報告します。

その第一弾は一般質問です。

今回は待機児童、児童館、児童遊園などを通して子育て支援についての質問に力を入れました。

【待機児童は喫緊の課題】

気仙沼市の待機児童は、低年齢児の保育ニーズ増加により、解消どころか増え続けています。その危機感を共有し、抜本的対策の必要性を質しました。育児休業を取りやすくすること、民間施設への支援を検討していくことについて答弁がありましたので、引き続き取り上げていきます。

児童館の地域格差、廃止が相次ぐ児童遊園の役割についても議論しました。市の検討を注視し、子どもたちが元気よく育つための環境づくりを目指していきます。

特に「プロジェクト1.90市民交流ワーキング」が答弁に何度も登場しましたので、その議論も注目していきます。

【市民が主役のまちづくりへ参加型説明会】

二つ目のテーマは、市民が主役のまちづくりです。

説明会の在り方などについて議論しましたが、ホームページによる情報発信、市民参加型説明会の開催などについて問題意識を共有することができました。

復興期間が終わっても、続けていかなければならない取り組みですので、市の対応を見守ります。

一般質問の詳細は下記にまとめました。分かりやすいように一部で加筆・修正しています。


2019.6.24 今川悟一般質問

1.待機児童と子育て環境について

気仙沼市は「プロジェクト1.90」で子育て支援などに取り組んでいますが、待機児童は解消されるどころか増加し続けており、抜本的な対策が求められています。また、急激な少子化と施設の老朽化に伴う児童福祉・厚生施設の再編により、身近な保育施設や児童遊園が廃止され、子育て環境が充実する方向に向かっているとは思えず、地域の中で子どもたちの姿を見る機会まで減ってしまいました。今こそ、気仙沼市は「子どもを大切にする」という姿勢を強く打ち出す必要があります。そこで子育て支援に関する現状と課題に関し、次の4点について答弁を求めます。

【質問①】 気仙沼市まち・ひと・しごと創生「人口ビジョン」「総合戦略」では、2015年で1.44だった合計特殊出生率を2020年で1.60に、2030年で1.90へ引き上げることを目標としていました。しかし、昨年の実績は1.31にとどまりました。2年連続で前年実績を下回った要因をどのように分析していますか。本年度に設置した人口減少対策本部の検討状況と併せ、市の考えを伺います。

・菅原市長 待機児童と子育て環境については、子育て支援に関する現状と課題のうち、合計特殊出生率が2年連続して前年実績を下回った要因については、10年前と比較し、特に出生数が多い年代である25~29歳の方の人口が20.2%の減、30~34歳の方は33.9%の減となっており、15~49歳の全体の減少率12.7%と比較し、大きく減少しています。
出生数では、25~29歳及び30~34歳の方が30%を超える減少率となっており、同年代の女性人口の減少とともに相関関係があるものと捉えております。また、本市の合計特殊出生率は基礎となる女性人口や出生数が少ないため、毎年の変動が大きいこと、未婚率が上昇傾向にあること、出産年齢が徐々に高くなっていることなどが統計データの推移から見てとれます。
人口減少対策本部の検討状況ですが、本年4月15日に設置した人口減少対策本部会議においては、人口減少対策に資する施策の中でも、特に「結婚、出産、子育て支援」と「移住・定住促進」を柱とし、現在、庁内の関係部署において現行施策の検証と先進事例や人口動態の調査・分析を行っており、今後、その結果を踏まえた施策の見直しや、新たな施策の立案を行い、人口減少への対策を全庁的に推進してまいります。

・今川 最初に合計特殊出生率の問題を挙げたのは、2020年に1.60としていた目標が今は1.31まで下がったことで、子育て支援に対して力を入れ直さなければならないとの思いを確認したかったからです。計算してみると、人口ビジョンの5年間の出生数が2020年に1.6だと1983人ですが、これを2016~2018年の平均である1.4だと1735人となります。年平均にすると1.6だと396人が、1.4だと347人。このことが繰り返されると将来の人口ビジョンに大きく影響してしまいます。1.31という結果はもっと重くとらえ、人口減少と子育て支援について抜本的に見直すという答弁を期待しました。人口減少対策本部では人口ビジョンの見直しを含めてどのように検討しているのですか。

・菅原市長 総合戦略と人口ビジョンの取り扱いが本年度中に出る可能性があります。総合戦略は当然出ると思いますが、人口ビジョンもやり直そうという話になるのか、前回の人口ビジョンの出し方があまりに各市町村さまざまだったので、バラ色のところもあれば、社人研的なところもあり、そのことに重きを置かない可能性もある。一方で私たちは議員指摘の通り、この数字は目安としてずっと大事にしていかなければならないと思います。いま396人とか347人という数字を言ってもらったが、一方で昨年は300人しか生まれていないというさらに厳しい現実があります。合計特殊出生率でいえば、私たちが考えなければならないのは、例えば東京だから少ないんだ、仙台だから少ないのかもしれない、ということに対して全国の地域の中では比較的高いところがあるということです。そのことは様々な示唆があるのだと思います。同じことはできないけれど、田舎だからポジティブに変化させていかなければならない立場であると思うのです。きょうはいくつかの指摘を頂いているので、議論を重ねながら、人口減少対策本部の中でメリハリをつけたという話をしたと思いますが、そこにつなげていきたいと思います。

・今川 総合計画に使った将来人口フレームは、この人口ビジョンがもとになっているので、2020年に64000人と見込んでいたが、実際には2015年には64000人台となっていて、5年早いペースで減少が進んでいます。さらに出生数の減少が掛け合わさると、先々の数字が悪くなっていくことは目に見えています。そこで、次の児童館等の話になっていくのですが、プロジェクト1.90では子育て期の課題として、「子育て環境の整備、充実」「子育て支援の情報入手」「子育てに費用がかかりすぎる」ということが大きな課題として出ていることを指摘しておきます。

【質問②】 低年齢児の保育ニーズが年々高まる中、鹿折こども園の開園、内の脇保育所や民間保育施設の改修、企業主導型保育施設の開設などで対応してきましたが、市内の待機児童は今年4月1日現在で37人と前年同期の約2倍となりました。今月12日の児童福祉審議会では、保育士不足等が原因と説明しましたが、年度途中にさらに増える傾向を考えると既存の対応は限界を迎えています。

待機児童の親のほとんどが就労や求職活動のために預けたくても預けられない状況にあります。新施設の整備には時間がかかることから、行政で抱え込まず、低年齢児を受け入れる民間施設に対する支援策、育児休業をとりやすくするための事業所への支援など、新たな対策を急がなければなりません。待機問題に直面する保護者の実態を把握するため市長との意見交換なども必要です。今後の対応について市の考えを伺います。

・菅原市長 本市の待機児童数は本年4月1日現在で37人、その内訳は0歳児8人、1歳児12人、2歳児17人で、昨年度と比較すると0歳児3人、1歳児1人、2歳児15人の増加となっています。増加の要員としては、就労・求職活動中、出産・育児休業後の早期の職場復帰希望の増加していることなどが挙げられ、低年齢児の入所申込件数が平成30年度の295件に対し、本年度は313件と18件増加しています。
一方で待機児童については、慢性的な保育士不足により、既存施設の受け入れ枠を十分に活用できていないことも要因の一つであることから、今年度から市内の保育所や幼稚園に就職した保育士等に助成金を支給する「保育士等確保対策事業」を開始するなど、継続して保育人材確保に努めています。
また、民間事業者の参入を促進するため、認可外保育施設の認可保育施設への移行支援を行うとともに、関係機関・団体と連携し、事業所内保育事業及び企業主導型保育事業の周知と相談支援に積極的に取り組んでおり、育児休業をはじめとした諸権利を取得しやすい職場環境づくりについては、労働者が子育てしながら働き続けるにあたり、重要や視点と認識しており、宮城労働局やハローワークなどの関係機関と連携し、啓発に努めてまいります。
なお、待機児童対策については、喫緊の課題であり、臨時的・緊急的な対策を含め、早急な対応が必要であることから、保育ニーズの分析とともに、子育て世代を主なメンバーとするプロジェクト1.90市民交流ワーキングなどを活用し、保護者の方々との意見交換の場を持ちながら、実態把握に努め、さらに具体的な対応を検討してまいります。

・今川 育児休業を取りやすくするための支援をお願いしましたが、厚労省の両立支援助成金の育児支援コースを使えば、事業所にも国から助成金が出る制度があります。これは育児復帰プランの作成だけでなく、一般事業主行動計画の策定と届出が必要です。100人以下の事業所でほとんど進んでいないことが宮城労働局のまとめで分かっています。プランや行動計画の策定を支援していくことは検討していますか。

・川村商工課長 指摘の制度については市長答弁にあった通り、育児休業をはじめとする諸権利を取得しやすい環境づくりは大変重要だと考えており、労働局、ハローワークと連携して周知に努めるという答弁をしたので理解してほしいです。

・菅原市長 臼井議員の質問の時に中小企業・小規模企業の条例に関わる委員会がスタートし、作業部会を設ける話をしました。1回目の時にいくつかテーマがおぼろげに出てきましたが、直接的に育児というテーマにはならないと思いますが、雇用環境を整えるとか、多角的な面から雇用を掘り起こすというような意味合いの部会は必要と思いますので、そういうところでこのテーマはしっかりと扱って、各企業にその報告書が出るときには、たぶん相当興味を持ってみると思いますので、周知を図っていきたいと思います。

・今川 対策が追い付かない中、まずはニーズそのものを減らすことができないかを検討してほしいという意味で取り上げました。会社を休んで家で面倒を見られるということであれば、それに越したことはないわけです。周知をお願いしたいです。もう一点、保育の無償化に伴い、3歳までファミリーサポートセンターやベビーシッターも無償化されます。この辺が喫緊の対策として効果的ではないかと思います。特に保育所に入れなかった方々が活用することで、その場をしのぐことができます。その検討していますか。

・菅原子ども家庭課長 保育の必要性がある子どもが無償になります。利用会員、支援会員がいるので、制度の活用について若い世代にも周知を図っていきたいです。支援会員の確保にも力を入れて対応していきたいと考えています。

・今川 時間が迫っていますので、会員を増やして利用しやすい環境をつくること必要です。気が合う、合わないということも利用につながりますので、急いで準備を進めてほしいです。
もう一点、民設の保育所の支援の在り方ですが、公設の場合はほとんど国県の補助制度がなくて、民設の場合は国県の補助があるということを考えると、民間の施設整備に市が上乗せして補助した方が市の持ち出しも減るし、スピードも上がると思います。民間施設の整備に対しての市の上乗せ補助は検討していませんか。

・菅原子ども家庭課長 そういった市単独での財政支援も含めてどいうった応援ができるか考えていきたいです。

【質問③】 気仙沼市児童福祉施設等再編整備計画の改定版では、老朽化した赤岩児童館を移転整備する方針が引き続き盛り込まれました。しかし、2008年度に策定した前期計画で、未設置の新月、階上、面瀬への新設を計画していたことを考えると、地域間格差は放置されたままとなってしまいます。再編整備計画策定のため2013年に就学前児童のいる家庭に実施したアンケートでは66%が「児童館を利用したことがない」と回答し、その最大の理由は「遠いから」でした。気仙沼市子ども子育て支援事業計画の策定に伴う2014年の調査では、55%の家庭が「児童館を今後利用したい」と考えている一方で、市の子育て支援の評価では「児童館、公園など子どもの遊び場の充実」に対して70%以上の家庭が「不満」「やや不満」と回答しています。そして今後の子育て支援において、「児童館、公園など子どもの遊び場の充実」は「重要」「やや重要」と答えた割合が最も高い項目となりました。

この期待に応えて児童館を全地区に整備することは理想ですが、地区間の格差を現実的に是正するためには、児童館がない地区に対して、小学校の空き教室の活用、公民館や市民団体、地域が行う児童対象事業に対する支援制度の創設、母親クラブ等の立ち上げや活動の支援などが必要です。再編整備計画はハード面の取り組みですが、ソフト面での対応も求められているのです。新たに策定する第2次子ども子育て支援事業計画の中でも、児童館のない地区に対する対応は検討していただきたいです。また、これから整備する児童館には、気仙沼図書館と併設して人気の気仙沼児童センターの発想が必要であり、多くの市民が訪れる公共施設や商業施設の中や近接地に整備することで、地区外からも利用しやすい施設となると思います。子育て支援団体の活動拠点として、児童館の民営化も検討してください。以上のことについて、市の考えを示してください。

・菅原市長 児童館事業の拡充についてですが、本市では気仙沼児童センターを含め、市内5カ所に児童館を設置しており、平成30年度は乳幼児親子や小学生を中心に全体で6万6796人の利用があり、前年度と比較して3万4559人増加しています。特に気仙沼図書館と複合施設としてオープンした気仙沼児童センターは、3万8306人と他の児童館の4倍から7倍の利用があり、本市の子育て支援の拠点施設として大変好評を得ております。
児童館がない地区に対しては、本吉地区には子育て支援センターを設置し、子育て相談や子育てサークルの支援、親子の交流事業を実施しているほか、児童館サテライト活動事業として、乳幼児を対象とした「おでかけ児童館」、小学生を対象とした「移動児童館」を、「すこやか」や「いこい」」、公民館などを会場に実施しており、自主的に世代間交流活動や児童・親子の文化活動等を行っている母親クラブと連携しながら、地域の枠を超えた児童館事業の充実を図っております。
また、プロジェクト1.90市民交流ワーキングが中心となり準備を進めている「うみのこフェスタ」や、市社会福祉協議会が開催する「こどもわくわく広場」、各地域の多世代交流事業なども広がりを見せています。
今後とも、こうした市全体の動きと連動し、子ども・子育て支援の大きな流れをつくっていく中で、地域活動や公民館事業と一層の連携を図りながら、児童館事業の拡充に努めてまいります。今後の児童館については、地域の拠点として多くの市民が訪れる利用しやすい施設として整備することが重要であり、利用者の意見や先進事例を参考にしながら、短期間で準備が整う民間施設の活用や、複合化、民営化の可能性などを積極的に検討してまいります。

・今川 改訂版では未設置の本吉地区には設置を検討するとあるのに、他の未設置地区は名前すら載っていませんでした。各地区に児童館を設置するという目標はもうなくなってしまったのですか。

・菅原子ども家庭課長 今回の見直しでは、古町児童館の児童センターをはじめとする現行の児童館の充実・強化、未設置の本吉地区ということの記載はありますが、市長答弁にもあった通り、児童館事業のサテライトの充実ということで、設置のない地区においても児童館事業の恩恵が享受できるような環境整備に努めるということで現在のところは計画しています。

・今川 おでかけ児童館は年数回の開催ということで私も見たことはありません。それで未設置の地区をフォローしているといわれてもなかなか理解してもらえません。全部の地区に児童館を設置しろということよりは、児童館のエリアを見直した方がいいのではないかと気仙沼児童センターができて思いました。小学区単位で設置することは理想ですが、財源等の問題があって難しいということは分かりますので、北部、中部などの役割を設けて、おでかけ児童館のような事業をしていかないと、対応できないのではないですか。小学区に一つずつという方向で進んでいくのですか。

・菅原市長 子どもの保育や育成に関わる政策に関して、保育所の位置とか、そういうことは当事者からなるべく意見を聞けばいいのですが、実は私たちが行っていく政策の中でものすごくデータを使いやすいタイプの話だと思います。例えば児童館に来た人がどこに住んでいるのか、たぶん近い人は頻度が高くて、その人は年間10回来られるけれど、そうじゃない人は1.5回しか来られないということだと是正しなければならないのだと思います。ですから、今回の行革の項目にも入れてありますが、エビデンス(根拠)をベースにした政策をとりやすいジャンルです。担当課にはすでに指示はしていますが、まだ追い付いていませんので、そんなに難しい分析ではないので、してみて、是正しなければならないのでこうしますということで説明できるような政策の立案の道筋をとりたいと思っていますし、本件については人口減少対策という意味では大きな一つだと思いますので、さっそくそういう観点で数字を出したうえで、皆さんの意見を聞く形にしたいと思いますし、先ほどの答弁にもありますように、既存の施設を使ったり、民間、例えば商業施設もあるし、それは売りになると思います。そういうようなアプローチもこちらから積極的に行うことにより、一つのモデルができると考えています。

・今川 いろいろな児童館を見てみましたが、利用が午後4時半までとなっていて、いま小学生が下校するのは3時半とかなので、平日は学校が終わってから児童館に行くということは近所の子どもしかできなくなっています。児童館そのものの位置づけを考え、例えば土・日曜日とか、長期休みとか。最後に、今後の議論のために「放課後子ども教室」という制度を紹介します。学童保育と同じような制度ですが、学校の空き教室などを活用して、コーディネーターを配置することができ、地域の協力でスポーツや学習をする場所を提供することができ、県内では半分以上の市町村で導入しています。2/3を国と県が補助するので、統合した学校でスクールバスが出るまで過ごす場所にもなっています。学童と違って全校児童が使える場所ですので、小学生に関しては気仙沼では児童館に代わる場所として全校に設置してもらいたいと思います。放課後子ども教室の可能性についてぜひ検討して頂きたいです。

【質問④】 児童福祉施設等再編整備計画には、児童遊園に関する方針も盛り込まれています。震災前に10カ所にあった児童遊園は次々と廃止され、計画の改定版でも残った5カ所のうち小泉児童遊園の廃止、そのほかの児童遊園の老朽化した遊具の撤去などをそれぞれ検討していくことにしています。しかし、外遊びする子どもが激減し、児童の体力低下や肥満などが課題として浮き彫りとなる中、各地区に児童遊園の機能を持つ場所が必要です。前述した調査でも、児童遊園への要望で「駐車場の整備」「遊具の充実」「トイレ設備の充実」が回答者の約7割を占めたことも無視できません。

第二次気仙沼市総合計画では「校庭や公園を含めた戸外での運動遊びを奨励する」としています。復興事業で新たに整備される公園、仮設住宅が撤去されて再開する公園における外遊びの仕掛けと環境づくりについて市の考えを伺います。また、復興期間の不便さに耐えた子どもたちへのご褒美、震災で傷ついた心のケアとして、近隣市町で人気となっている大型遊具の整備について、復興祈念公園で成果を挙げたガバメントクラウドファンディングによる寄付集めや、ふるさと納税を活用して実現することが期待されます。また、昨年9月の一般質問では、公園の魅力化について「小さくてもいいから一つの成功例をつくっていきたい」と答弁しましたが、その後の対応はどうなっていますか。最先端のイメージとして挙げた世田谷区の冒険遊び場(プレーパーク)は気仙沼市としても目指したい事例と考えてよろしいですか。以上のことについて市の考えを伺います。

・菅原市長 復興事業で新たに整備される公園などとして、土地区画整理事業地内の街区公園が15カ所、防災公園が2カ所、復興市民広場が1カ所、防災集団移転促進事業や災害公営住宅事業などにより整備した公園・広場が43カ所となっており、応急仮設住宅を設置していた公園8カ所については、復旧して再開することとなっています。
各地区の公園等整備については、市民の意見を取り入れ、安心・安全・快適で子どもが外遊びできるような仕掛けと環境づくりのため、ベンチなどの便益施設及び鉄棒、すべり台の設置のほか、コンビネーション遊具、ホヤぼーやの花壇、健康遊具に特化した公園整備などを行ってきていますが、多様な外遊びの場を確保する視点で、プロジェクト1.90市民交流ワーキングや、まちづくり協議会などと意見交換するとともに、子育て情報ぽけっと等を活用するなど、様々な公園等の周知を図り、外遊びの機会拡大に努めてまいります。
また、大型遊具の設置については、昨年9月の議会にてお答えしました通り、防災公園と市民広場への復興交付金事業の活用は難しいと復興庁の見解が示されており、児童遊園等への設置についても多額の費用を要することから、あらゆる手法の活用を視野に入れながら、財源確保や設置後の維持管理の方向性を考慮し、具体化の可能性を検討してまいります。
公園の魅力化についてでありますが、世田谷プレーパークは行政と住民の協働による事業として、市から委託されたNPO法人が事業の運営を行い、常駐するボランティアなどの方たちのもと、様々な外遊びができることが魅力の公園と伺っています。本市では、直ちに制度として導入することは考えていませんが、例えば、現在整備に向け、地元の方々と計画づくりに検討を進めている松崎尾崎地区防災公園などにおいて、今後の維持管理も含め、先進事例を参考にした取り組みについて、その可能性を探ってまいります。
また、これまでも地区住民による公園の手入れや地区行事などは自主的に行われており、今後さらに住民参加による公園整備や利活用の拡大を推進してまいります。

・今川 児童遊園という言葉は今の時代に適さなくなっていると感じています。気仙沼にはたくさん公園があって、どれが児童遊園かと位置付けるよりも、どの公園でも子どもたちが遊べる仕掛けをしてほしいです。大型遊具については、復興祈念公園で成果があったクラウドファンディングについて3.11の前だからPR効果があり、たくさんの寄付が集まったと説明されました。ぜひ、次の3.11へ向けて新しい目標を設定してしい。ガバメントクラウドファンディングにこだわらず、自治体がこれに対して支援を求めるという表明を出すことがいいと思います。子どもたちの遊具を出してほしいです。

・菅原子ども家庭課長 あらゆる手法の活用を視野に入れながらということで、その辺は検討していきたいと思います。

・今川 企業の方々からは復興特需のうちに寄付を検討したいという話があります。来年度までにお願いしないと寄付も難しくなるので、公園の完成にも間に合うように今から寄付集めを始めてほしいです。


2.市民参加のまちづくりを前進させるために

第二次気仙沼市総合計画では「市民が主役のまちづくりの推進」を基本目標の一つに掲げました。その一環として人材育成などで成果を挙げる中、「市の政策形成過程において、市民と職員が共に学び、議論し、決定していく場を積極的に設ける」との前期基本計画の取り組みについても、さらに前進させたいところです。震災復興で得た経験をもとに、市民参加と合意形成のまちとして成熟するため、次の4点について市の考えを確認します。

【質問①】 市の計画案などに市民の意見を反映させるためのパブリックコメント制度ですが、その対象は手続要綱によって市の基本的な条例や計画などに限られ、寄せられる意見も1~3件程度にとどまっています。しかし、市民の意見を反映させるとともに、興味を持ってもらいたい施策はたくさんあります。

例えば、新しくなる中央公民館、道の駅、復興祈念公園、復興市民広場、防災公園などの設計については、多くの市民に親しまれるために市民の参画が必要です。既成概念を打ち破るアイデアも求められます。そこで、市民が主役のまちづくりを具現化するため、そうした施設の計画にもパブリックコメントを拡大したり、立地する地区外の市民も参加できるオープンな説明会や意見交換会を開催したりすることが必要だと思いますが、市の考えを伺います。

・菅原市長 パブリックコメント制度の拡大及び市民参加型説明会等の開催についてでありますが、条例や計画の策定に関わらず、行政が行う施策のうち、特に市民生活に関わるものについては、地域の方々をはじめ、利用者や関係者などと十分な対話を行いながら、進めることが重要と考えており、復興事業においても、例えば、復興祈念公園の整備に当たっては、有識者や地域代表者から構成される検討委員会に加え、アイデアコンペや市民説明会を開催するなどし、市民参加型の整備手法を取り入れてまいりました。同様に他の施設整備や計画策定においても、極力、初期段階から地域の方々との意見交換や検討委員会の開催等を通じて、対話や共創を進めているところです。
パブリックコメント制度は、このような検討委員会や意見交換会に参加できない方々の声を聴く手段として有効と考えられますが、十分に機能しているとは言い難い状況にあります。パブリックコメントに寄せられる意見が少ないことの要因としては、情報が得にくいことも考えられますので、市ホームページの改善やSNSの活用による周知など、多くの方が参加しやすい環境整備を行ってまいります。
また、各案件に直接的関係者以外の幅広い市民の意見を反映させる場を設けることは検討すべきと考えております。そのことにより、市民が主役のまちづくりの機運の醸成につなげていきたいと思います。一方で、市民の皆様の意見は様々であり、同時にそれをまとめる職員の当該案件に関する知識や熱意も高くあるべきであり、加えて、最新の情報や発想とバランス感覚を持つ有識者やアドバイザーの存在を組み合わせることが適切と考えます。

・今川 基本的には地区で議論を進めていいと思いますが、地区外からの利用も多い施設については最後の確定する前にオープンな場で説明して意見を聞く機会を設けてほしいです。

【質問②】 市民参加のまちづくりには、市民と行政との情報共有が欠かせません。復興の教訓の一つとして、私は「正しい情報が正しい判断を生む」ということを挙げたいです。しかし、復興事業の説明会の日程、説明資料を掲載していた市のホームページサイトは更新頻度が低く、多くの市民に知ってほしい情報が伝わりにくくなっています。市民参加と情報提供について、市の考えを伺います。

・菅原市長 市民参加の情報提供についてですが、まず、本市の市民への情報提供としては、市長記者会見をはじめ、広報けせんぬま・けせんぬま復興ニュースの発行、ホームページ、フェイスブック、コミュニティFM、ケーブルテレビや地元紙等の各媒体を利用し、広く情報発信を行っております。
市民参加のまちづくりを進めるためには、市政の見える化を推進し、市民が意見・提言しやすい環境をつくり、市民の声を市政に反映させることが必要だと考えております。市民が新鮮な情報を正確により早く、手軽に収集する方法として現在はホームページが適当な手段の一つであり、更新が遅れれば閲覧者に迷惑がかかるとの認識のもと運営させたいと考えております。併せて、職員対象の操作研修会を開催するなどし、見やすさの向上や内容の充実を図ってまいります。
また、ライフスタイルの変化や情報通信技術の進展を踏まえ、市民が利用しやすい最適な媒体を常に把握・選択しながら、さらなる情報発信の充実に努めてまいります。

・今川 平成30年度のサイトを見ると説明会が大谷で1回開かれただけになっています。それ以外にも神山川の歩道橋、前浜の防潮堤、基幹農道などの説明会があったはずです。誰かがチェックしないといけません。サービスでやっている感覚なのかもしれません。復旧・復興事業に限った話ではなく、これからは説明会の日程と内容を公開していくことが必要です。

・茂木秘書広報課長 最新の情報をすぐ更新するところと、更新にかなりの時間がかかっているところとバラツキがあり、最新の情報を発信するよう周知していきます。また、情報発信の重要性に対する職員の意識を高めていきたいと考えています。

・今川 ここにきて前に説明会を知らなかったとか、参加しなかったとか、ボタンの掛け違いが大きな問題となるケースが出ています。そういうときに説明できるようにするためにも、掲載している場所が行政側としても大事になりますので徹底してください。

【質問③】 市民への説明、情報発信を充実させるためには、市職員の育成が必要です。第二次総合計画では、市民との意見交換の場において、職員のプレゼンテーションとファシリテーションの技術を向上させ、分かりやすい説明と参加者の意見を引き出す進行に努めることにしています。その能力はまさにいま求められています。そして持続発展的に育成していくため、まずは指導役となる職員の選任と指導するための研修が必要です。現状と今後の取り組みを説明してください。

・菅原市長 市職員のプレゼンテーション・ファシリテーション技術向上に向けた現状と今後の取組みについてですが、市民への説明・情報発信充実に向けた市職員の育成については、震災後の国への要望、説明資料の作成や、地域における各種復旧・復興事業の説明、各地区のまちづくり協議会との協働の実践経験等がOJT(日常業務を通じた従業員教育)の役割を果たしており、市職員のプレゼンテーション・ファシリテーション能力は震災前と比べ一定の底上げが図られているものと捉えております。
一方で、会議や説明会に際して、「こなす」「済ませる」との意識を職員が捨て去ることが最も大事であり、「取り入れる」「まとめる」「協働する」ことなどが目的であることを身につけなければなりません。
職員研修の現状としては、東北自治研修所における管理・監督者を対象とした説明力・表現力向上の研修を毎年数名の新任課長に受講させており、また、宮城県市町村職員研修所におけるプレゼン研修、ファシリテーション研修を毎年10数名の主事クラスから係長クラスまでの職員に受講させております。
今後の取組みとしては、研修所における研修受講を継続するとともに、国の地方創生人材プランに基づいて実施されているweb上で受講可能な講座「eラーニング」の活用を進めるなど、職員全体のスキルアップを図るとともに、実践の中で汗を流しながら、その意識改革に努めてまいります。

・今川 研修所での研修もいいが、今回の復旧・復興の中で職員は腕を上げました。説明資料を見てもすごく分かりやすいものもあるが、震災前と変わらないところもあります。中での共有がうまくできていないのではないでしょうか。研修よりも庁内で互いに指摘し合ったり、失敗例、成功例を共有して教え合ったり、気仙沼版ファシリテーターもいいと思います。外に研修に行く時間があるなら、教える方も勉強になる仕組みを内部で作った方がいいのではないですか。

・畠山人事課長 提言頂いた職員が職員を育てる仕組みについては、OJTの一環として他自治体では職員が講師を務めて自分が持っているスキルを広げることがあります。研修というとインプットだが、講師としてアウトプットする場面も必要と思われますので、その点については研究していきたいです。

・今川 今までの復旧・復興事業はワークショップにむかない、どちらかといえば造るか、造らないかという選択が多かったが、これから残っている事業は公園とか公民館とかみんなで意見を出し合いやすくすることが大事です。残った事業ほどファシリテーターが生きてくるので育成を急ぐとともに、できるだけ多くの職員、特に建設系は資料が分かりにくいので、共有してほしいです。

【質問④】 市の事業のゼロベースでの洗い直しは、庁内だけで行われていますが、総合計画では「市民や外部有識者等の意見を伺いながら精査して実施していきます」とうたっています。今後の進め方と市民参加について市の考えを伺います。

・菅原市長 市の事業のゼロベースの洗い直しについては、前年度に引き続き6月から予定していた作業を前倒しして4月より再開し、残りの事業の見直しを実施しています。全事業の見直しには、まだ時間がかかりますが、見直し方針が定まったものから、随時調整等の実務作業を進めており、各事業の成果と課題については、主要な施策の成果に関する説明書に記載し公表する予定です。
また、事務の見直しについては、複数の課をまたぐものを含め約2300件の案件をリストアップし、庁内の横ぐしを刺す作業を行っており、今後本格化する行財政改革大綱(案)のアクションプランの作成と連動して進めていきます。個別の事業の見直しにおいては、それぞれの事業に関連する皆さまの意見等をお聞きしながら進めていきます。
なお、先日、行政経営デザイナーである株式会社スコラ・コンサルタントの元吉由紀子氏をお招きし、「市民と共に、未来を創る行財政経営~職員と組織の改善改革力で変わり続ける市役所に」をテーマにご講演いただき、私や副市長とともに職員約200名が受講しました。また、来月16日にはコンサルティングアドバイザーで日本PFI・PPP協会の業務部長である寺沢弘樹氏を講師に迎え、行財政改革を積極的に推進するためのノウハウや民間連携などに関する実践的な手法、先駆的な考え方についてご講演いただき、職員の意識改革につなげていくこととしています。今後とも、外部の有識者も積極的に活用し、意見を伺いながら行財政改革に努めていく所存です。

・今川 2月の代表質問で市民の意見反映は次の段階という説明でしたが、もう次の段階に入ったということですか、前倒しするということですか。

・菅原市長 前倒しはなっていないと思います。つまり、実際にやっているのですが、廃止とか継続とか改善とか。改善になったものについて、市民の意見を聞かないといけないものがいくつかというか、けっこう出てくると思います。または説明してはじめて納得してもらう。いま、そこの洗い出しの段階にあるので、今後出てくると思います。それが何か特別に何とか大会を開くのか、個別に機会を利用することになるのかというと、たぶん後者の方に近いのではないかと思います。ただ、大きなテーマも出てこないと限らないので、市民の皆さんに直接かかわったり、意見を聞かなければならないことは今後の手続きかと思います。

・今川 進め方はいろいろな方法があると思いますが、ともかく市民に知ってもらうことから参加が始まります。意見を言えることも大事ですが、そういう場所をオープンにしていくことも必要だと思います。洗い直し作業そのものを見直すことも必要です。特に復興基金とか復興寄付を使っている事業は喫緊の課題で、来年度には財源がなくなってしまう。再来年度以降にどうやって続けていくのかということは市民の関心を得ながら進めなければなりません。優先順位を決めて、市民を巻き込んでほしいです。

・小野寺企画部長 必要性と財源は非常に関連性があると思っています。その事業あるいは基金が当たっているものに限らず、進め方、その前提について常に市民と対話することから、その必要性が見えてきたり、終期が見えてきたりすると思っていますので、何かをやるべくして説明会を開くというより、普段の中からその意識を持つことが大事だと思っています。

・菅原市長 36億円の復興基金について令和2年度末で清算するという取り扱いにならないことは県から聞いていますので、いつまでも持つわけではありませんが、そこにデッドラインはないということです。寄付もそうです。

・今川 デッドラインはなくてもそろそろ底を尽きるという段階にきていると思いますので、同じ事業を令和3年度もやるということがなかなか難しいくらい目減りしています。
最後になりますが、今回は総合計画からだいぶ取り上げましたが、前期計画が来年度で終わってしまうという中で、いま言ったものが進んでいないということで、どこまで総合計画を踏襲するというか、まじめに守っていくかということをそろそろ議論していかないとと思っていました。復興を冠水しなければならない中で新しい事業にも取り組まないといけないというバランスは、今年評価が入るということですので、前期基本計画をどこまで100%達成するかということを庁内で議論したことはありますか。

・小野寺企画部長 基本的に施策を進めるときは総合計画にどうあっているかということで、立ち戻る先は総合計画という風に思っています。しかしながら、時代の流れは速く総合計画に記載した手段レベルにつきまして固執すると、全体的な流れから外れるということもありますので、大きな総合計画で記載している、あるいは思っている目的のところにしっかり合うかということで判断していきたいと思っています。

・今川 いまの意見に賛同しますので、あまり総合計画にこだわらず立ち戻る先という考え方はいいと思います。

 

 

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