市営球場再開まで2年半…【気仙沼市議会9月定例会速報】

気仙沼市議会の9月定例会が8日~28日まで開かれました。12月にオープンする鹿折こども園に関する条例制定のほか、約7億円の補正予算、昨年度の決算認定など46議案を審議しました。私の一般質問の概要は後ほどお伝えしますが、議会の議論の中から市民の皆さんに知っておいてほしいポイントを説明します。

【インフラ関係 神山の歩道橋は32年度完成予定】

・神山川の横断歩道橋整備(条南中学校前)は年内に地元説明会を開き、平成32年度の完成を目指す。新病院の開院には間に合わない。

・沖ノ田川の河川堤防整備に伴って、国道45号は上流側に25mほどずれて再整備される。平成32年度の供用開始を予定。

・既存の老朽化した市営住宅について、耐用年数を過ぎた施設から集約化していく方針を示す。来年度に管理計画を改定して集約の手法などを検討するが、「災害公営住宅の空き室は少なく、今すぐにという話ではない」。入居者の意向調査を実施し、転居によって家賃が高くなる場合の激変緩和措置なども検討する。

・月立小学校の旧木造校舎について、建築士による診断を行い、活用策を検討していく方針を示す。

・三陸道の気仙沼湾横断橋のライトアップの電気代(平成26年度の試算で年間63慢円程度)は気仙沼市の負担となる。

【医療・福祉関係 市立病院の経営改善へ】

・市立病院の経営状況について、菅原市長は「大変危機的と感じている」答弁。新病院建設費の返済は市の一般財源からも負担することになっており、「早急に採算を改善したい」「改善の余地はまだまだあると感じている」とも。

・再開した大島医院には1日当たり4050人が受診している。

【震災復興関係 建築入札は市内業者限定へ戻す】

・被災者生活再建支援金の対象なのに基礎支援金を申請していない世帯が100件ほどあることが説明された。現在、電話などで情報提供している。

・エースポートと勤労青少年ホームを合築して復旧する南町海岸公共・公益施設は99522万円で東鉄工業東北支店に発注。入札に参加した地元業者2社と3億円以上の大差が付いた。建設工事の入札参加は、震災前は市内の業者に制限していたが、震災後は公共事業の急増によって入札不成立が続いたため、県内の業者に参加資格を拡大していた。市は「災害公営住宅が完成して落ち着いており、10月以降は市内に本店がある業者を基本とする方針」と説明した。

・南町海岸公共・公益施設の工事は来年3月末に終わる予定だが、オープンの時期は未定。バトミントンや卓球ができる軽運動室、海が見えるラウンジ、キッズコーナー、音楽室、研修室などが整備されるほか、観光船の案内所、コミュニティFMのスタジオ、移住・定住支援センター、まち大学などの入居が予定されている。

【教育関係 30年度から第3段階説明スタート】

・市内の中学校でプールがあるのは11校のうち4校のみで、特にも本吉地区はゼロ。市町合併による新市基本計画には平成2831年度の整備が盛り込まれており、市教委は「必要性は理解している。義務教育環境再編整備計画の第2段階の道筋が見えてきたタイミングで計画を策定したい」答弁。菅原市長は「1年前の市政懇談会で津谷中学校にもないことを知ってびっくりした。プールの有無によって泳げる子どもの割合に差があれば問題だ」と語った。

・大谷中学校の体育館新築について、市教委は「(大谷中学校を階上中学校へ統合する)義務教育環境再編整備計画との整合性を保つため、建設は厳しい」と答弁。老朽化が進んでいることから、耐震工事と一部トイレの整備で緊急対応する方針を説明した。

・義務教育環境再編整備計画の第三段階に位置付けている小・中学校について、市教委は「平成30年度から具体の説明に入りたい」と答弁。(第三段階では中学校が条南と気仙沼、大谷と階上、大島と鹿折、小学校が中井と唐桑、小泉と津谷、大島と鹿折の統合を計画している)

・第二段階の月立小学校と新城小学校、水梨小学校と松岩小学校を来年4月に統合する計画について、齋藤教育長は「理解が得られてなく大変厳しいが、引き続き必要性を説明していく」と答弁。「学校統合に期待を抱く提案を地区懇談会でしていきたい」、金野次長は「課題について真剣に対応していく以外に合意の道筋はない」とも。

・小・中学校の施設改修費に3800万円を予算化。雨漏りが深刻な12校の改修工事、亀裂が入った壁の補修などを行う。本格的な改修や施設更新などのため整備計画について、市教委は「年度内に作成に着手して、来年度には成案をまとめたい」と答弁。

【スポーツ関係 球場再開は2年半後】

・市営野球場は平成313月に仮設住宅の撤去が終わる計画だが、球場としての復旧にはさらに1年プラスになる見通し。つまりあと2年半は使えないことになる。

・南気仙沼地区に計画している復興市民広場はサッカー、ラグビー、パークゴルフなどに利用の予定。完成は平成32年度。隣接して復旧する南運動広場は野球での利用も検討する。エリア全体に照明を整備するための財源を検討中。

・パークゴルフ場は南気仙沼の復興市民広場でスポーツ振興くじを再現にして整備する計画のほか、民間企業が階上地区でも検討しており、菅原市長は「市も積極的に支援策を探りたい」と語った。

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