高齢化率35%と福祉の人手不足

これまで少子化の問題を中心に紹介してきましたが、今回は高齢化について状況を報告します。

■高齢者の単身世帯も増加

気仙沼市の高齢化率は今年2月末現在で34.99%。市民の3人に1人は65歳以上となりました。10年前より8.24ポイント増加しました。そして高齢者の単身世帯は1.7倍の4121世帯となりました。地区別の高齢化率は、大島の45.7%が最も高く、面瀬の29.2%が最低です。

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■団塊世代と「2025年問題」

国立社会保障・人口問題研究所の推計では、気仙沼市の高齢化率は2025年で41.68%、2035年には45.64%に達します。

このことは「2025年問題」として全国的な課題となっています。団塊世代が75歳に達する時期のため、介護・医療費が増大するとともに、福祉サービスの需要に供給が耐えられないことも心配されています。近年の未婚化率の上昇により、単身の高齢者が増えることも課題とされています。

「被災地では今後起きる問題が10年早く発生している」といわれますが、顕著に現れているのが福祉現場の人手不足です。ハローワーク気仙沼管内の福祉関連の求人は252人ですが、求職者は84人だけ。慢性的な人手不足によって、復旧・再開してもフル稼働できない福祉施設もあります。

■人手不足で新規参入できず

介護保険事業計画にも人手不足の影響が出ています。

市内では2016年度にグループホームや老人ホームなど10事業の参入を予定し、事業者を公募しましたが、応募があったのは2事業だけ。地区別の条件などを外して再度公募することにしましたが、特別養護老人ホーム等の待機者は依然として多く、翌年度に予定していた事業者募集への影響が心配されています。

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■就職助成金と移住費用助成金

最近は介護のために早期退職する人も増えている中、高齢者福祉と子育て支援が連動する状況になっています。子育て支援によって女性が安心して働ける環境をつくることで、福祉現場の人手不足が緩和され、三世代同居によって介護と就労のバランスを保つことができるからです。介護予防にも一層力を入れています。

気仙沼市は介護マンパワー緊急確保対策事業に取り組んでいます。有資格者が就職すると20万円の就職助成金を支給するほか、移住費用10万円を助成するなどしています。昨年度は計25人の就職につながっています。資格取得の支援も行っています。

■増え続ける要介護認定者

下記のグラフは要介護認定数と高齢者に対する認定率の推移です。認定者数の増加とともに、認定率が上昇していることが分かります。これから団塊世代の年齢が上がることで、認定者も認定率も増えていくことになります。

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気仙沼市の介護保険特別会計の2016年度予算は約67億円ですが、このうち第1号被保険者の保険料収入は13億円で、あとは国や県の負担金、交付金で成り立っています。

 

 

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