追悼・祈念公園に5つの候補地。評価結果を公表【気仙沼市】

気仙沼市は東日本大震災の犠牲者のため、追悼・祈念公園の整備を計画しています。12日の市議会震災調査特別委員会で、その候補地を公表しました。経緯と選定理由を報告します。

■津波被害のなかった高台が条件

追悼・祈念公園は、大型漁船が打ち上げられた鹿折地区と安波山への整備を検討していましたが、船の解体によって白紙になりました。新たな候補地はコンサルタントに調査を任せ、報告された10カ所から庁内検討会(市職員15人で構成)が5カ所に絞り込みました。

候補地の抽出に当たり、市がコンサルに示した条件は

①震災の津波被害を受けていない高台等

②冥福を祈る人たちが自由に往来できる広さの確保

③基本的に市内1カ所

④施設は慰霊碑、献花台、あずまや、トイレ、ベンチ等

⑤大型バスが複数台駐車可能な駐車場

⑥アクセス道路

⑦海が見え、復旧・復興の様子が一望できる場所

⑧甚大な被害があった地域の最寄りの場所

でした。

 

■候補地を客観的に評価

コンサルのアジア航測が抽出した10カ所は唐桑町大沢の出山、台の下、漁火パーク、鹿折地区の浦島、大島地区の亀山、内湾、松岩地区の片浜、階上地区の岩井崎、本吉地区の日門、津谷川右岸でした。

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この10カ所について、地形や土地利用、地権者数、アクセスなど20項目で評価。評価の高かった5地区に絞りました。評価項目と結果は下表の通りです。

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■29年度の完成目指す

最終候補地の選定は、3月11日までに行う予定です。その後、基本計画を策定し、29年度中の完成を目指します。

整備費用は復興交付金で、効果促進事業の一括配分を充てます。多くの自治体が被災地を活用して追悼公園を整備する中、国は高台への整備に難色を示していましたが、市の交渉によって、前向きになったという。具体的な調整は、最終候補地と計画概要を決めてからになる。

なお、市の説明によると、市総合体育館で毎年開催しているような大規模な追悼式を、この追悼公園で開催する考えはなく、個々人の祈りの場として位置付けている。客観的に選定するため、市民の意見を聞いたり、アンケートを実施したりはしない。

【候補地の紹介】

・漁火パーク

標高120mの山間部に整備された公園。仮設住宅用地として利用されている。海は見えるが、津波浸水地からは遠く、復興の様子を一望できる場所ではない。

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・内湾

市街地に近い陣山の高台を想定。大規模な火災発生いした鹿折地区に近いが、高台までのアクセス道整備が課題である。復興事業が集中した地区であり、候補地の中では最も可能性の高い場所です。鹿折、気仙沼地区の震災犠牲者は569人で、市全体の46%を占めています。

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・片浜

津波襲来時に住民が避難した高台を想定。大島も一望できる。尾崎地区を含め、壊滅的な被害を受けた地区の近くではあるが、復興事業は内湾に比べて少ない。低平地を活用して駐車場は整備しやすいです。

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・日門漁港

国道45号、三陸道のインター予定地から近く、市全体のバランスを考えたアクセス性は高い。防潮堤を整備するか、しないかで悩んでいる地区です。

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・津谷川右岸

大規模な被害を受けた小泉地区の高台。標高は20mだが、海側には14.7m防潮堤ができる。干潟整備の計画も進んでいます。

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