公募買取型の災害公営住宅第2号が完成【舘山】

気仙沼市舘山に災害公営住宅が完成しました。赤岩五駄鱈に続く公募買取型の第2号です。30戸のうち10戸が空き室のまま28日から入居がスタートします。

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■計画より1年遅れ

公募買取方式は、民間会社が建設した災害公営住宅を気仙沼市が買い取る仕組みです。市内では赤岩五駄鱈(21戸)、舘山(30戸)、切通(72戸)、入沢(70戸)で導入され、いずれも大和ハウス工業が建設します。計画を見直している九条も公募買取方式の予定です。

当初は土地も含めて民間に任せる考えでしたが、税金措置などのために行政が用地取得することに切り替えました。この結果、当初の条件で舘山は昨年10月に完成する計画でしたが、1年遅れてしまったのです。

■30戸で9億円

18日には舘山の内覧会がありました。気仙沼大川沿いで隣には福祉施設があり、川の対岸には四反田の災害公営住宅があります。

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建物は鉄骨造3階建てを2棟。6月の譲渡仮契約では約9億1555万円を譲渡代金に設定していました。造成工事、各棟のエレベーター、団地内通路や駐車場(32台)の整備も含みます。

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間取りは基本的に共通しています。カツオが丸ごと入るシンクも同じです。

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■床下結露、カビ対策を反映

赤岩五駄鱈で、床下結露、和室のカビが問題となったことを受け、同様の対策が舘山にも反映されました。1階床下の基礎コンクリート面にも断熱材を敷設し、床下の換気口への通風性を高める工夫もしました。換気口に近かった雨どいのはけ口、エアコン用の排水管も別ルートに切り替えました。

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床下を見せてもらいましたが、かすかに風の流れを感じました。どんよりと湿気が立ち込めていた赤岩五駄鱈とは異なります。舘山は川沿いの高台にあり、もともと通気性が高いのかもしれません。

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ブレーカーを落とすと24時間換気装置がストップし、カビ発生を抑制できなくなるため、入居するまでブレーカーを落とさないようにしました。入居者に引き渡すまでの空白期間は、市が電力会社と契約して電力を確保することになります。

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■三分の一が「空き室」スタート

完成した30戸のうち10戸が空き室になりました。

仮申し込み後の抽選では、30世帯の入居が決まっていましたが、12世帯がキャンセルし、補欠の2世帯を繰り上げ当選にしましたが、10戸が余ってしまったのです。

キャンセルした12世帯の理由は、自主再建への切り替えが8世帯、親族との同居への変更、申込者の死亡がそれぞれ1世帯、他地区への希望変更が2世帯でした。10戸のうち6戸が、家族が多い人向けの80㎡タイプでした。

気仙沼市は年内の追加募集を検討しています。完成した災害公営住宅の空き室状況、キャンセルの原因などについては大きな問題ですので、後日詳しく報告いたします。

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