気仙沼西高校統合の要望活動

気仙沼西高校の同窓会とPTAが3日、気仙沼高校との統合計画について県教委と気仙沼市に要望書を提出しました。急激な少子化の中、統合はやむなく受け入れる考えですが、地域から一つの高校がなくなる影響を重く見て、十分な対策を求めました。

県教委に対しては、➀統合後の気仙沼高校を進学校に特化せずに気仙沼西高校の特色である福祉教育を受け継いでほしい➁統合の移行期に在籍する生徒への配慮➂気仙沼西高校の跡地活用について地域や同窓会の意見反映➃統合に至った経緯の十分な説明➄本吉地区全体の高校教育を考える組織の設置・・・などを要望しました。気仙沼市にはこの件について、県に働き掛けることを求めてきました。

県教委の要望では、新しい気仙沼高校でも福祉に関する課外学習などを検討し、説明資料も急いで用意するなどの回答が吉田計教育次長からありました。

気仙沼市は菅原茂市長が対応し、要望内容に理解を示してくれました。4日に川名副市長を県庁に派遣し、要望内容を伝えてくれるそうです。

ただ、本吉地区の高校教育の在り方を考える組織の設置については、県教委が「地元の有志で立ち上げてくれれば協力する」、気仙沼市が「必要性はあるが、行政主導は避けたい」と、いずれも消極的でした。

今後も高校入学者が激減することが分かっているのに、このままでは気仙沼西高校のようになし崩し的に高校がなくなっていくことが心配されます。気仙沼西高校と気仙沼高校の統合は、2校だけの問題ではありません。しかも、地域の子どもたちの教育に関する大切なことです。山形県や三重県などは地域ごとに高校活性化や再編を話し合う組織を設置しています。宮城県も第一義的には県がそのような話し合いの場を持つべきで、それがダメなら市や町が頑張らなければなりません。もっと教育のことを真剣に考えるべきです。

気仙沼西高校がなくなる分、本吉地区の高校教育環境に何かプラスになることが一つでもなければ、人口流出に拍車がかかってしまいます。

4 Comments

  1. 元みやふく居候Mr.Peki-chan

    高校再編は県が提案してきますが市立小中の再編の方が待ったなしではないでしょうか。市教委の対応は対応が遅くしかも場当たり的なものです。議会主導で進めてほしいと思います。校庭が空けば災害公営住宅を作ることもアリですよ。

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    1. 今川 悟 (Post author)

      小・中学校は気仙沼市教委が計画を策定して進めています。小・中学校は少しぐらい小規模でも大丈夫ですが、教科ごとに専門教員が必要な高校は1学年3クラスを切るとつらいですね。いずれにしても、統合のメリットを出せれはいいのですが。

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  2. 元みやふく居候Mr.Peki-chan

    震災の前後に検討委員会を立ち上げて再編計画を練り上げ、それを順次実施している真っ最中であることは認識しています。その再編計画自体が場当たり的なものであったし、震災後に拍車がかかった人口流出で前提条件が崩れてしまってます。検討委員会は市教委案の追認機関でしかありませんでした。だから27年度予定となっている再検討は市教委ではなく議会主導でやってほしいんです。

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    1. 今川 悟 (Post author)

      場当たり的な計画という見方もあるかもしれませんが、小・中学校は地域の思い入れが強く、段階的に進めていくしかないかもしれません。
      27年度の見直し作業を議会でやったら、地域エゴが出て調整がつかなくなってしまいそうですが、市議会の役割は「地域全体を俯瞰し、将来を見越しての英断」です。積極的に関わっていきたいと思います。統合にすることによるメリットをしっかり生み出すとともに、小規模校としてのメリットもしっかり考えたいです。統合するにしても、ある程度で残していくにしても、しっかりとしたビジョンが必要だと思っています。

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