気仙沼にも認定こども園。鹿折に29年開園

気仙沼市は保育ニーズの多様化に対応するため、認定こども園の整備を進めていきます。基本的は老朽化が目立つ既存の保育所を統合・移行して認定こども園を新設し、平成35年度までに鹿折、松岩、面瀬、大島、新月に誕生する計画です。先行する鹿折地区の例を参考にしながら、気仙沼バージョンの認定こども園を紹介します。

■鹿折は児童館と複合化。子育て支援拠点に

(仮称)鹿折認定こども園は、鹿折保育所に中才保育所を編入する形で移転整備します。被災した鹿折児童館を複合化して復旧させ、鹿折地区の子育て支援の拠点施設とします。28年度から建設を始め、29年の秋か冬に開園する見通しです。

7総事業費は約4億3千万円。八幡神社の北側、鹿折小学校の川向かいに整備している防災集団移転団地内に4183㎡の敷地を確保しました。園庭を囲んでコの字型に配置した施設の面積は1146㎡で、このうち810㎡が認定こども園(保育室や調理室など)、336㎡が児童館(集会室や図書室など。ホールは認定こども園と共用)になります。保護者用の駐車場29台分用意し、近隣に職員用の駐車場も確保します。

認定こども園は定員100人を想定して設計しました。未満児保育のニースが高まっているため、年齢別定員は0歳6人、1歳12人、2歳12人、3歳20人、4歳20人、5歳30人です。現在は鹿折保育所に60人、中才保育所に11人入所していることから、新施設の定員を想定しました。職員は17人(現施設は計18人)で、児童館にも3人配置する予定です。

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■認可と小規模保育所の機能両立

気仙沼市が公立保育所で進めている認定こども園化は、認可保育所と小規模保育所を統合する形が主体です。鹿折地区の場合、鹿折保育所が認可保育所、中才保育所が小規模保育所です。

認可保育所は、保育が必要な0~5歳を対象にしています。親が共働きだったりして、家庭で保育できないことが入所の条件となっています。一方、小規模保育所は3~5歳なら家庭環境に関係なく入所できます。認定こども園は、この両方の機能を持ち、家庭環境に合わせて保育時間を選択することができます。これで鹿折地区の保育施設は1つになり、3つあった小学校も1つになったため、こども園から小学校、中学校までの連携がより充実しやすくなります。児童館が併設されたことで、子育て支援の拠点施設としての機能も期待されます。

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■松岩、面瀬、新月、大島にも認定こども園

気仙沼市は児童福祉施設等再編整備計画(26年4月策定)に基づいて市立保育所の再編と認定こども園化を進めています。28~31年度の中期期間では、鹿折のほか、面瀬地区の前沢保育所と岩月保育所を統合・移転しての認定こども園の新設、松岩地区の牧沢きぼう保育所の認定こども園移行を計画しています。

32~35年度の後期計画で、新月地区の新月保育所、大島地区の崎浜保育所(くぐなり保育所を統合)を移転新築しての認定こども園化を予定しています。唐桑地区での0~2歳児受け入れ態勢、本吉地区での0歳児受け入れ態勢はそれぞれ中期期間で整備する計画です。

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■民間施設とのバランスと公設民営という視点

課題は、民間の幼稚園を含めた子育て施設の在り方です。市の再編整備計画は市立保育所だけを対象としていますが、親からしてみれば公立も私立も、保育所も幼稚園も、認可も無認可も関係ありません。急激な少子化によって私立幼稚園でも園児の確保が困難になっており、市全体のバランスを見ながらの再編が求められています。公設民営、児童館や公民館などとの複合化も大切な視点です。市教委は民間を含めた幼稚園の今後について議論する場を用意すると説明しており、保育所や認定ごども園を加えた将来的な見通しが示されることを期待したいです。

私も経験しましたが、初めて親になった人の多くは、幼稚園、保育所、認可、無認可の違いやメリットがよく分からないまま、施設を選択することになります。ここに認定こども園が加わることで、さらに困惑することが予想されます。子育てアドバイザーのような存在が必要なのかもしれません。

■市立保育所職員の半数以上は臨時職員

なお、市立保育所17施設で計93人の保育士が働いていますが、正規職員は56人だけで、臨時・嘱託職員が4割を占めています。保育補助や栄養士なとを含めると職員の半数以上が臨時職員になります。正規と臨時の待遇は格差が大きく、保育士の資格を持つ若者の市外流出にもつながっています。地方創生で子育て支援は重要なポイントになっていますが、新たな施策の前に、基礎的な部分からちゃんと整理して解決していくことも必要だと思っています。

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