市立病院建設へ勝負の一手

気仙沼市が29年の開院を目指している新市立病院建設プロジェクト。総事業費210億円を用意しましたが、2月の工事入札に落札者がおらず、事業費や設計の見直しが行われていました。
文書1その見直し結果が明らかになりました。病院の機能に影響しない範囲で設計を見直すとともに、資材や人件費の高騰を反映させて工事費を見積もり直したところ、事業費は約35億円増えることになりました。建設工事と造成工事は計40億円以上増えたのですが、植栽や駐車場整備費などを減らして節約に努めたといいます。
210億円の事業費は、122億円を宮城県の補助金(全額が国からの基金)に頼り、61億円を病院事業債と内部留保金、残り27億円を合併特例債と一般財源で補う計画でした。合わせて67億円ほどを借金で賄う考えでした。今回上積みされる35億円は、国と県に補助の増額を求めていきますが、まだ確定していないため、市の借金を一時的に財源とし、補助が出たら財源を組み替えることにしました。一時的で済む可能性があるとはいえ、これまでの分と合わせて合併特例債で26億円、病院事業債で78億円、計104億円を借金に頼ります。
県は財政難を理由に「国が支援すべき」というスタンスです。公立病院建設に伴う震災を理由とした事業費不足は、石巻市や南三陸町など各地で問題になっており、厚生労働省も真剣に検討しているようです。今後、市町から要望活動が続けられます。国が動いてくれるように、ぜひ、皆さんの応援をお願いします。
要望を強化する一方で、最悪の事態にも備えなければなりません。もし補助金の増額がなければ、多額の借金の返済が待っています。104億円の借金を30年間で返済すると、利子を含めて144億円、市としてはピーク時で年間6億円も返済しなければならないそうです。合併特例債は7割が交付税で措置されますが、借金の多くを占める病院事業債は2割の支援しか受けられません。
一時的とはいえ起債に頼った事業費確保は、29年の開院を目指すための苦渋の決断です。市議会で補正予算が認められれば、8月の工事入札、9月の着工、29年4月の完成を予定しています。29年前半を目指していた開院は29年11月になりました。

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