仮設住宅で来年も校庭開放できず

もう覚悟していたことなのか、それとも期待していたことなのか分かりませんが、気仙沼市の小・中学校の仮設住宅は来年も解消できないことが確定的になりました。

IMG_0380気仙沼市内では、小学校19校のうち5校、中学校13校のうち10校の校庭に仮設住宅があります。校庭が完全に使えなくなった学校は、近くの小・中学校の校庭を借りたり、仮設のグラウンドを用意したりして対応しています。しかし、いくら近いとはいえ、体育のたびに小・中学校から離れるのは大変で、仮設グラウンドは狭くてサッカーも野球も満足にできません。

そこで、校庭を早く開放するため、校庭にある仮設住宅に空き室が出ても、新しい入居者は入れずに来ました。個人での再建が進み、災害公営住宅や防災集団移転団地が完成すればという期待もありましたが、市のシミュレーションでは28年3月末になっても仮設住宅の団地は一つも解消されないことが分かりました。

頼みは集約化ですが、26年度内に集約計画を作成しても、調整が必要なため、実際に集約を始められるのは27年度末以降になります。災害公営住宅の遅れなどによって、その27年度末になっても仮設住宅の入居率は41%の見込みであり、結局は27年度も学校の校庭は開放されず、震災から丸5年も校庭を自由に使えないことになるのです。

11月末現在、仮設住宅3504戸の入居率は81%です。そのうち429戸は再建方法が決まらず、いつ退去できるのかが分かりません。つまり、すべての仮設住宅を解消できる見通しがない状況にあります。集約するにしても、少しでも校庭を使えるように団地内で集約するのか、それとも団地間で集約するのかも検討しなければなりません。二度も移動させることに慎重論もあります。

ここまで来るとあと1年という月日は短く感じるかもしれませんが、子供たちにとっては人生の大切な1年です。校庭を早く開放できるように知恵を絞るとともに、体力低下の対策も具体化させなければなりません。学校も先が見えないと対策が取れないので、学校に対して正確な情報を伝え、意見を聞ける場の設定について、市も検討することを約束しました。

1 Comment

  1. 校庭が使えなくて不便が続いている中学校は27年3月に閉校させる荒療治をしてしまうのも有りだと思えてしまいます。お返事要りません。

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