集団移転、公営住宅でキャンセル増 ⇒ 追加募集

気仙沼市の防災集団移転と災害公営住宅でキャンセルが相次ぎ、集団移転で54区画、公営住宅で160戸を追加募集することになりました。キャンセルの理由と追加募集の方法を紹介します。

■防災集団移転は54区画を追加募集

防災集団移転は38地区で910区画を整備し、年度内に98%の引き渡しを予定しています。すでに半分近くが完成しており、住宅が次々と建ち始めています。しかし、完成した団地の中に、空き区画があるのです。

今年5月に完成した小泉町で48区画のうち17区画、3月に完成した舞根2地区で23区画のうち2区画が空いています。いずれも住民が協議会を発足して主導した地区です。小泉町は90区画を整備する計画でしたが、辞退者が相次いだことで計画を縮小しましたが、その後もキャンセルは止まりませんでした。

市が募集した鹿折北、四反田、杉ノ沢、松岩北、面瀬は、いずれも年度内に完成しますが、計35区画の空きが見込まれます。

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■自主再建、公営住宅へ切り替え

協議会が独自に再募集している団地もあり、全体でどのくらいの空き区画があるかは分かっていません。市が募集した団地では所沢で7区画が空いていますが、宅地の高低差の問題があって今回の追加募集は見送りました。

市によると、キャンセルの理由は「自主再建への切り替えがほとんど」です。集団移転には100坪以内という制限があったり、完成が遅れたりしたことで、自主再建へ変更したことで、空きが発生しました。

すでに申し込んでいる団地をキャンセルして、災害公営住宅の追加募集に応募することができます。震災から4年が過ぎて家族の事情が変化したり、金融機関からの借り入れが思うようにできなかったりして、防災集団移転から災害公営住宅へ切り替える人も出てくる可能性があります。

■対象は災害危険区域内からの移転

防災集団移転の追加募集は、災害危険区域内に居住していた人が対象です。ただし、補助金を受けて住宅を再建している人は対象になりません。

募集期間は12月1日から来年1月15日までです。区画ごとに募集し、抽選によって1月下旬には区画を決定します。

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■残れば一般分譲も

追加募集でも残った宅地、これから発生する空き区画は随時、追加募集をかけていきます。それでも残った場合は、防災集団移転事業の清算を終えたのち、国が認めてくれれば、被災しなかった市民へも分譲できます。借地にはできませんが、価格は被災者向けと同じになる見込みです。この一般向けの分譲は、そんなに先の話ではないようです。

空き区画の追加募集は新聞報道されましたが、災害公営住宅に比べると問い合わせの電話は少ない状態です。

■災害公営住宅は160戸を追加募集

災害公営住宅も自主再建への切り替え、高齢による施設入所、入居予定者の死亡などによって、22団地で160戸を追加募集します。募集終了後に「入居したい」という相談が市に150件以上寄せられており、どのような反応になるのか注目されます。

すでに完成した8団地427戸のうち44戸が空き室で、今後完成する14団地で116戸の空き室が見込まれます。いずれも部屋ごとに募集して抽選します。

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■南郷住宅10戸は対象者限定

南郷住宅には10戸の空き室がありますが、ここは仮申し込みの段階で抽選にも参加できなかった世帯が多いため、対象を絞って追加募集します。

仮申し込みでは、学区内に住んでいた人たちを優先したため、学区外から申し込んだ世帯は抽選に参加できませんでした。その世帯は第二希望先などに入居を予定していますが、市は意向を確認し、南郷への変更を認めることにしました。10戸の募集に、124世帯(第二希望等への入居済み世帯除く)が対象となります。簡単に言うと「保険付きの敗者復活戦」なので、抽選に外れても、すでに決まっていた団地に戻ることができます。11月16日から30日まで募集し、12月には入居者を決定します。

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■キャンセルはできますが…

南郷以外の21団地は、12月1日から来年1月15日まで募集します。2月中旬以降に入居地区と部屋割りを決定させます。さらに空き室が発生した場合は、その都度募集します。

追加募集の条件は、①災害公営住宅入居仮申し込みをした方で入居地区が決まっていない方②仮申し込みをしていない方で災害公営住宅への入居を希望する方-です。しかし、災害公営住宅へまだ入居していなければ、キャンセルをして追加募集に申し込むことができます。

キャンセルして再応募はいろいろ影響がありますが、「できるだけ希望通りの再建を叶えたい」と菅原茂市長は説明しました。ただし、南郷とは異なり、抽選に外れたからといって、キャンセルした団地に戻れる保証はありません。そのリスクを覚悟してでも、入居先を変更したいという人以外は、安易なキャンセルは薦められません。

 

1 Comment

  1. 追加募集は南郷に限らず保険付きの敗者復活戦にしないと埋められないんじゃないでしょうか?手狭なプレハブ仮設に3世代同居などしていられないはず。完成するところがあるなら追加募集のハードルを下げて空室を生じさせない仕組みでお願いしたい。それで最終的にどこかの集合住宅でまとまった空室数が生じるなら低層化で早期完成を図ってもほしい。

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