避けられない高校再編

高校再編の生徒見込気仙沼西高校を気仙沼高校へ30年4月に統合させる計画がついに公表されました。
同窓会の役員には6月1日に事前説明があったのですが、「生徒が動揺する」と口止めされていました。
当初は来年度の入学生から気仙沼西高校を「2学級80人」にする方針でしたが、同窓会とPTAの思いを汲み取り、「3学級120人」に据え置いてくれました。

同窓会の中でも統合に反対する意見もありましたが、出生数の推移を説明すると、みんな納得しました。今回は別な学校を対象にしても、数年以内に再び統廃合の対象になるということが明らかだからです。

本吉地区の来年の高校1年生は750人程度ですが、募集定員は公立高校だけで760人です。750人いる受験生も、5年後には620人、10年後には520人に減ります。昨年度の出生数は444人でした。気仙沼高校、気仙沼向洋高校、東陵高校だけで、定員の合計が500人です。志津川、本吉響の分がまるまる余ることになります。

本吉地区には、春の選抜甲子園にも出場した私立の東陵高校があります。公立高校の定員を減らさなければ、私立高校の経営を圧迫させてしまうという問題もあり、子供の減少に合わせて、学校再編は進むことになります。

鼎が浦高校、気仙沼女子高校、気仙沼西高校と、女子高や女子に人気の高校がどんどんなくなっています。このままなし崩しに統廃合が進めば、気仙沼の教育環境は悪化し、人口流出に拍車がかかってしまいます。気仙沼高校を進学拠点校とし続けることが大事なのか、地域産業に合わせた教育の在り方など、本吉地区全体の高校の在り方を議論しなければなりません。

《追記》
統合までの学級数などについて簡単に説明します。
28年度から気仙沼西は3学級(1学級40人)から2学級へ減らし、29度は気仙沼も6学級から5学級に減らす経過措置をとります。統合時の新1年生は6学級になります。
気仙沼西高校の統合
つまり、30年4月の段階では、新・気仙沼高校の学級数は1年生6学級、2年生7学級、3年生8学級ということになります。全校生徒数は840人です。来年、気仙沼西に入学する生徒はそのまま気仙沼西を卒業しますが、28、29年度の入学生徒は新・気仙沼高校を卒業します。

いまのところ、気仙沼西で行っている福祉コースの授業は、本吉響で継承するため、新・気仙沼に編入することになる気仙沼西の28年度、29年度の入学生には、福祉コースがなくなることになりそうです。

統合は仕方がないにしても、移行期の在校生が部活動、授業で制約を受けないように、同窓会とPTAで対策を要望していきます。

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