【ごみ埋立場】最終候補地で住民反対

気仙沼市は最終処分場(ごみ埋立地)があと5年程度で満杯になるため、新たな処分場の整備を計画しています。21カ所の候補地から選んだ最終候補地は、現在の処分場のすぐ近くです。関係する3地区で行われた地元懇談会では、反対一色の地区もありました。

市町村は区域内で出た一般廃棄物について、自ら処理・処分しなければなりません。気仙沼市の場合は、後九条のクリーン・ヒル・センターに集め、リサイクルのために選別したり、焼却して処理したりしています。

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焼却灰、リサイクルできない不燃ごみは、隣接の最終処分場(写真㊤)で埋め立て処分しています。2015年には、焼却灰2398t、破砕処理した不燃ごみ808tなど計3241tを埋めました。この処分場の容量は16万8000㎥。1989年から供用を開始しており、実質的な余裕はあと2万7753㎥です。このままだとあと5年で満杯になってしまいます。新たな埋立場が必要になりました。

■平成33年度からの稼働目指す

新たな埋立場は、環境省の指針にもとづいて2021年から15年間の稼働を想定し、8万㎥の埋め立て量で計画しました。周辺環境への影響、ランニングコストを考え、ドーム型にしました。

■ドーム型で維持費抑制

今までは屋根がなかったため、雨水を含めて浸出水を処理してから川へ流していましたが、雨が入らない屋根付きなら水処理施設の規模を小さくできます。埋め立て作業も天候に左右されず、覆土も少なくて済みます。工事費は割高ですが、維持管理費の抑制によってトータルでは費用に大きな差はなかったため、ドーム型を導入することにしました。

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ドームの大きさは縦160m×横80m。埋め立て終了後には2年のモニタリング期間を経て、全天候型運動場などとしての活用も検討できます。

■候補地は21カ所から絞り込み

最大の課題は候補地の選定です。気仙沼市では基本方針に①自然災害等の影響を受けにくい②自然環境保全や史跡・名勝等の保護に影響を及ぼさない③生活環境への影響に配慮する④水源への影響に配慮する⑤コストへの配慮⁻の5点を挙げ、1次選定で市内全域から21カ所の候補地を選定。2次選定で15カ所、3次選定で3カ所に絞り込みました。

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焼却場など中間処理施設からの距離も評価対象となったため、3次選定を通過したのは、いずれも現施設の周辺で、最終候補となったのはクリーン・ヒル・センターから約200m東側にある場所です。大曲コミュニティーセンターの隣接地(2.8ha)で、地権者は気仙沼市のほかに1人だけ。造成面積が少なく、進入路の延長が短いことなどが評価されました。

概算工事費は約36億円。2017年度に測量や設計、2018年度に用地買収を進め、2019年度から2年かけて工事する予定です。完成後は、4tトラックで1日4台分を運んで埋めます。

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■反対理由「もうつくらない約束だった」

最終候補地は、九条、新月、水梨にまたがっています。8月3~5日に開かれた地元懇談会では、九条、新月(立沢)の会場では条件しだいで受け入れてもいいという反応でしたが、水梨(大石倉)は反対意見が続出しました。

現施設を整備するときに、次はこの地域につくらないことが条件だったのだそうです。しかも、旧焼却施設は解体されないまま20年間も残ったまま(写真㊦)。し尿処理施設もあり、歓迎されない施設を押し付けられ続けたことに、住民は耐えきれなくなったのです。

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しかし、市は「地元から要望があったのは、次の焼却施設をつくらないでほしいという内容で、市としては約束していない」と回答。旧焼却施設についても「解体は補助金の対象外のため、財源を探しいる。解体時期は未定」との回答でした。これでは、地元が受け入れられないのは当然です。

現在の焼却施設は延命化によって2025年まで使用していく見込みですが、それまでに更新の計画も決めなければなりません。新施設まで最終処分場の近くがいいということになると、いつまでたってもこの地域に負担を押し付けることになるのです。最終処分場と焼却施設・選別施設を別々に議論せず、もっと長期的な計画が必要です。

 

 

 

 

 

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